「監督の意図やコンセプトをしっかり理解したい」
24日の韓国対中国戦が0-0の引き分けに終わり、日本に初優勝の目が出てきた東アジアカップ。
25日の第2戦・オーストラリア戦は極めて重要なゲームだ。ザッケローニ監督は中3日の準備期間を使って、ゴール前を固めてくる相手をサイドから崩す形や効果的なビルドアップの方法を徹底。守備面では最大の課題であるリスタートやクロス対応、最終ラインのチャレンジ&カバーの約束事を繰り返し確認した。
「スタメンはまだ決めていないが、日本の特徴であるスピードに乗った技術を出せるフォーメーションにしようと思う」とザック監督は語ったが、誰が出るかは未知数だ。
そういう中で、フィジカルの強いオーストラリアと真っ向から空中戦で勝負できる豊田陽平の存在がクローズアップされつつあるのは間違いない。指揮官も「この3試合のどこかで彼を見てみたい」と起用への意欲を示しており、出番が巡ってくる可能性もかなり高そうだ。
今季J1得点ランキング2位の12点を叩き出している185㎝の大型ストライカーの代表待望論は今季序盤から出ていた。本人もその機会を切望しており、ようやく実現した代表招集のチャンスをモノにしようと努めて精力的に取り組んでいる。
「監督の意図やコンセプトをしっかり理解しようと思ってやっています」と本人も言う。
ただ、単にザック監督の戦術を実践するだけでは生き残れない。自分ならではの特徴や武器が代表に必要だと認識してもらうことが大切である。これまで名古屋グランパス、モンテディオ山形、京都サンガ、鳥栖を渡り歩いてきた男には、戦術と個の力のバランスの重要性は十分すぎるほど分かっている。