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Jリーグ 2週間前

興味をそそらない親善試合も多いけれど…。中村憲剛とイニエスタ、それぞれの幕引きの仕方【英国人の視点】

シリーズ:英国人の視点 text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

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 12月は全国各地で引退試合が行われている。引退試合や親善試合の趣旨やコンセプトは様々だが、中には商業的な側面を強く感じさせるものもある。先日行われたアンドレス・イニエスタと中村憲剛の引退試合は、他のイベントとは一線を画すものだった。(取材・文:ショーン・キャロル)

著者プロフィール:ショーン・キャロル

1985年イングランド生まれ。2009年に来日。『ニッポンとサッカー 英国人記者の取材録』『英国人から見た日本サッカー “摩訶不思議”ニッポンの蹴球文化』の筆者。「Jリーグ Monthly」のレギュラー出演。高校サッカー、Jリーグ、日本代表など幅広く取材している。過去にはスカパーやNHK、J SportsなどのJリーグ番組出演も。

ファンを搾取……。興味をそそらないエキシビジョンマッチ


【写真:Getty Images】

 今月初め、同世代を代表する偉大なミッドフィールダー2人、アンドレス・イニエスタと中村憲剛が、それぞれ日本でのフェアウェルマッチを開催し、相応しい別れの舞台を飾った。

 エキシビションマッチは近年ますます一般的になっており、ファンが搾取されている企画だと感じることも少なくない。「El Clasico en Tokyo」も、イニエスタの引退試合という側面がなければ、そのカテゴリーに入っただろう。

 実際、昨年6月、雨が降りしきる国立競技場で、バルセロナがヴィッセル神戸のBチームと対戦した興味をそそらない試合も、そのような商業的な目的を強く感じさせる企画だった。この残念な試合の記憶から、先週の日曜日に行われた「バルサ・レジェンド対レアル・マドリード・レジェンド」の試合にもあまり期待していなかったが、意外にもこれは適切なトーンで行われた楽しいイベントとなった。

 日本におけるイニエスタの晩年のイメージは、(公平にいえば、その栄光がどれほどだったのかを別にすると)過去の栄光に頼りながら高額な報酬を得るベテラン選手というものかもしれない。しかし、味の素スタジアムでの集まりは、彼が全盛期にいかに優れた選手であったかを改めて思い起こさせた。さらに重要なのは、彼が同僚たちからいかに尊敬されているかという点だった。

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