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サッカークラブの持つ影響力は単一の尺度で測れるものではないが、複数の指標から見えてくるものがある。今回はJ1、J2、J3の全60クラブを対象に、成績、人気、育成、売上の4つの指標を抽出して数値を組み合わせてランキング形式にした。果たして、最も“力のある”Jクラブはどこなのだろうか。※見出しの括弧内の数字は、各項目の1位(最高位)を60ポイント、60位(最下位)を1ポイントとして降順で計算した合計値。
5位:ヴィッセル神戸(215)
【写真:Getty Images】
2024リーグ戦成績:優勝(J1)
2024シーズンホームグロウン人数:8人(11位タイ)
2024リーグ戦ホームゲーム平均入場者数: 21,811人(9位)
2023年度営業収益:約70億3700万円(3位)
J1リーグ初優勝を果たした2023シーズンに続き、2024シーズンに連覇を達成したヴィッセル神戸は、リーグの強豪としての地位を固めつつある。しかし、パワーランキングでは5位にとどまった。
1試合平均観客数は、2023シーズンの熱気がやや落ち着いたのか、22,553人から21,811人に減少し、リーグ全体では9位にとどまった。
営業収益は前年の約63億6500万円から大幅に増加し、70億3700万円となった。これはリーグ3位の高水準だが、人件費の高さなどの費用がリーグ屈指であるため、「特別利益」14億円で帳尻合わせで3100万円の黒字を計上したに過ぎない。楽天グループからの支援であることが濃厚で、親会社に頼っている点は課題として残っている。
ホームグロウンプレーヤーは8人。2023シーズンのJリーグMVPに輝いた大迫勇也や、2024シーズンの同賞受賞者である武藤嘉紀など、外部から優秀な選手を獲得しているイメージが強いが、佐々木大樹や山川哲史といったホームグロウン選手も主力として活躍している。ピッチ上の成功は、有力選手と育成組織の良好なバランスによって成し遂げられた結果だと言える。
投資に見合う結果を手にするようになってきた神戸は、これからさらにファンを拡大しつつ、経営の安定を図る新たな局面に入るかもしれない。
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