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「可愛い子には旅をさせよ」ということわざがあるが、サッカー界では若手選手を成長のために期限付き移籍させることが多い。しかし、すべての選手が順風満帆なキャリアを送ることができるわけではなく、才能豊かな逸材が武者修行先で伸び悩むことも少なくない。今回はレンタル先で苦しんだJリーグの逸材選手を紹介する。
※スタッツは12月17日時点のデータサイト『transfermarkt』を参照
MF:五十嵐太陽(いがらし・たいよう)
【写真:Getty Images】
生年月日:2003年4月14日
保有元クラブ:川崎フロンターレ
期限付き移籍先クラブ:レノファ山口FC
今季リーグ戦成績:7試合1ゴール0アシスト
新時代のチャンスメーカーはシーズンが進むにつれ、出番を失った。
川崎フロンターレの下部組織で技術を磨いたMF五十嵐太陽は、2021年に同クラブのトップチームに2種登録。翌2022年に正式昇格を果たし、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)・広州FC戦(8-0)でプロデビューしている。
五十嵐はボールを動かすことに長けたチャンスメーカータイプのフォワードである。試合では広い視野と両足を遜色なく使うことができる長所を生かし、決定的なラストパスを出すことも、鋭いシュートでゴールネットを揺らすこともできる。川崎FのU-18では背番号10を身に着けていた。
オールマイティな逸材FWは、昨季からレノファ山口FCに期限付き移籍中だ。昨季はリーグ戦36試合に出場。シーズンを通して安定した出場機会を確保し、飛躍の1年となった。
しかし、移籍2年目となる今季は真逆の状況に置かれている。ベンチ外の試合がほとんどになり、試合に絡めなくなってしまった。第22節・水戸ホーリーホック戦(1-1)の出場を最後に、リーグ戦では出番を与えられていない。最終的に今季は全コンペティション合わせて12試合の出場に留まり、その合計出場時間はわずか363分となっている。
山口への期限付き移籍は『Transfermarkt』上では来年1月末までとなっており、それ以降の去就は不透明だ。川崎Fに復帰するのか、それとも新たな武者修行先を見つけるのか。今季の出場状況を考えると、さらなる期限付き移籍の可能性の方が高いように見える。
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