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連載コラム 11年前

W杯前に知るべきブラジル・フッチボール。サッカー大国ブラジルに大きな影響を与える、欧州サッカーの隆盛

サッカー大国ブラジルは、国内リーグでも長く歴史を積み重ねてきた。しかし欧州サッカーの隆盛が、ブラジルの国内リーグにも大きな影響を与えつつある。

ブラジル人の自国に対する強い自信

 身体の大小は性格に影響する。小柄な人間は負けず嫌いになりやすく、大きな人間は温厚になりがちだ。

 それと同じで母国の面積の大小、島国か大陸国家か、資源のある国かない国か、という要因は国民性や気質に大きく影響を与える。ブラジルは、アルゼンチンなどと十カ国と国境を接している広大な国土を持つ大陸国家である。そして、天然資源にも恵まれている。本来は世界でも上位に入る、豊かな国のはずである――。

 多くのブラジル人は自国の長い混乱を招いた政治状況を嘆き、批判することはあっても、根底には自国に対する強い自信がある。特にサッカーに対してはその思い込みが強い。

 そのため、日本では考えられないようなことも起こる。

 ほとんどの方は記憶にないかもしれないが、2000年にブラジルで第一回FIFAクラブW杯が行われた。今のクラブワールドカップの前身に当たる大会である。

 参加クラブはかなり豪華だった。

 欧州から98年トヨタカップ優勝のレアルマドリー、97―98年シーズン・欧州チャンピオンズリーグ優勝のマンチェスター・ユナイテッド、ブラジルからは98年リベルタドーレス杯優勝のバスコ・ダ・ガマと開催国特別枠としてブラジル全国選手権優勝のコリンチャンス――。

 その他、アフリカからモロッコのラジャ・カサブランカ、北中米からメキシコのネカサ、アジアからアジアスーパーカップ優勝のアルナスル、そしてオセアニアからオーストラリアのサウス・メルボルンが参加した。

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