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Jリーグ 2週間前

葛藤もストレスもあった。それでも小林悠はゴールを決める。川崎フロンターレが苦しい時「ゴールするのは自分だ」【独占取材】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

小林悠独占インタビュー第1回

 小林悠は川崎フロンターレでの15年目のシーズンを終えようとしている。その間、優勝した喜び、先発を外れる悔しさ、様々な感情を経験してきた。37歳となった今もなお得点感覚を研ぎ澄ませるストライカーに、川崎でのキャリアを振り返ってもらい、全3回のインタビューとしてお届けする。(取材・文:藤江直人、取材日:11月15日)

「カズさんのゴール数を超えられるとは…」

小林悠
【写真:編集部】

 記録と記憶の両方に色濃く残るゴール、と表現すればいいだろうか。拓殖大学から2010シーズンに加入した川崎フロンターレひと筋で15年間プレーしてきた37歳の大ベテラン、FW小林悠が今シーズンのJ1リーグで決めたゴールは、1点目も2点目も特別な付加価値を伴っていた。

 初ゴールは、後半開始から途中出場した4月28日のサンフレッチェ広島戦。0-1で迎えた65分に、直接FKのこぼれ球を右足で押し込んで同点とした一撃はJ1リーグ通算140ゴール目。キングカズことFW三浦知良を抜いて、歴代得点ランキングで単独7位に浮上したメモリアルゴールだった。

「サッカーを始めた幼い頃に一番の憧れだった、カズさんのゴール数を超えられるとは僕自身、思ってもいなかったのですごくうれしかったですね。高校まではフォワードではなかったけど、カズさんは当時からレジェンドで、みんながカズダンスを真似していましたから。大学でフォワードになって、プロになって2年目から背番号11をつけるようになってからは、11番といえば常にカズさんをイメージしてきたので」

 2ゴール目は10月18日のガンバ大阪戦。1点を追う68分から投入され、81分に左サイドからMF遠野大弥があげたクロスを頭で叩き込んだ同点弾は、リーグ戦で途中出場から決めた通算28ゴール目となり、播戸竜二を抜いてJ1歴代1位に名を刻んだ。小林自身は記録を「知っていた」と振り返る。

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