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「今季どれだけ成長したか」東京ヴェルディ躍進の理由を守護神マテウスが実感する「運ではなく、偶然でもない」【英国人の視点】

シリーズ:英国人の視点 text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

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 昨季のJ1昇格プレーオフを勝ち抜いた東京ヴェルディは、今季前半の残留争いの渦から抜け出し、2試合を残して6位という好位置につける。16年ぶりにJ1の舞台で戦うヴェルディは、どのようにして上昇気流に乗ったのか。GKマテウスの言葉を手掛かりに、躍進の理由を探る。(取材・文:ショーン・キャロル)

 

「今季どれだけ成長したかが一番重要」躍進する東京ヴェルディ

東京ヴェルディGKマテウス
【写真:Getty Images】

 城福浩はJリーグで輝かしい経歴を積み重ねてきた。63歳の彼は、2009年にFC東京でJリーグカップ優勝、2012年にはヴァンフォーレ甲府をJ2優勝に導き、2018年にはサンフレッチェ広島でJ1・2位に食い込んだ。そして今年、東京ヴェルディをトップ6入りの一歩手前まで導いたことは、おそらくこれまでで最大の功績である。

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 15年ぶりにクラブをトップリーグに復帰させたことだけでもヴェルディのファンから伝説的な存在と見なされるのに十分だったが、その後の今季のパフォーマンスは、特にJ1でのスロースタートを考えると驚異的である。2024年のシーズンにおけるヴェルディは中立ファンにとっての“おとぎ話”のような存在だった。シーズン開幕当初は少し不安げにスタートし、最初の5試合で勝ち星を挙げられず、最初の10試合では1勝しか収められなかった。

 彼らがビッグステージに戻ったことへの不安は、序盤の試合でポイントを失った戦いぶりに現れていた。2月25日の横浜F・マリノスとの復帰戦では、89分と93分に失点して2-1で逆転負け、翌週の浦和レッズ戦でも試合終了間際にアレクサンダー・ショルツに同点弾を許し、1-1の引き分けに。そして第3節のセレッソ大阪戦では、93分にレオ・セアラに決勝ゴールを決められ2-1で敗北している。

 それでも城福監督は選手たちが感情に振り回されないよう導き、次の数試合で彼らがトップリーグで競うために必要なものを理解し始めたことを証明した。まず、3月16日のアルビレックス新潟戦で翁長聖が90分に同点弾を決め、2-2の引き分けで勝ち点を確保し、翌週の京都サンガF.C.戦では染野唯月が80分と93分にゴールを挙げて0-2からの同点劇を演じた。

 4月初めの湘南ベルマーレ戦では、谷口栄斗と山見大登が最後の15分でネットを揺らし、2-1の逆転勝利を収めた。この勝利は実はヴェルディにとって今季初の3ポイント獲得だったが、8つの引き分けを含む11試合無敗記録の一部でもあり、その期間中に城福の選手たちは大舞台で再び自分たちの位置を確立していった。

「今季どれだけ成長したかが一番重要だと思う」と、GKマテウスは11月10日のタイトルを争うヴィッセル神戸との1-1の引き分け後に語った。

「最初の試合では良いプレーをしていたが、最後には苦しみ、たくさんの失点をしていた。初勝利までかなり時間がかかった」

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