海外日本人選手 最新ニュース
TVer独占配信『マンデーフットボール』収録後の風間八宏氏に、サッカー日本代表の強さの理由を訊いていくと、育成を含めた日本サッカーの環境へと話題が移っていく。『マンデーフットボール』の収録中と変わらない独特な切り口と豊富な知識で、現代サッカーを語ってもらった。(取材・文:加藤健一)
「戦術眼は本当に上がった」「育成のトップは最後にある」
――鎌田大地選手や守田英正選手が最終予選ではキーマンになっていますが、彼らについてはどのように見ていますか?
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「どこが違うかと言ったら、自分たちのやりたいことをやるんじゃなくて、相手の嫌なことをできる。相手がしっかり見えているよね。相手はこう来るから、俺たちはこうするよって。(普段プレーするリーグの)相手は能力が高いから、(アジア予選では)潰しに来られても何とも思わない」
「日本の選手たちの戦術眼は本当に上がったと思う。これまでは自分たちがやりたいことをやろうとしていたけど、今は相手を見て戦える。そこも1人ずつの能力が格段に上がったところだと思います」
――川崎フロンターレでは板倉滉選手や三笘薫選手、田中碧選手、名古屋グランパスでは菅原由勢選手が10代のときに一緒にやっていますが、当時とは変わりましたか?
「どんどん良くなってるね。技術はどんどん良くなるけど、成長を加速させるのは、やっぱり向こう(海外)に行ってやるしかない。だからこそ、そういう意味で彼らはそれを望んでやっているし、それをちゃんと自分のものにして、チームメイトとの戦いにも勝っている。日本代表が強いはずだよね」
「俺が関わったからとか全然思ってないけど、立派な選手になってるなって。(ゴールを決めた)菅原もそうだけど、途中から出ようが最初から出ようが、彼らはやることを変えない。当たり前のことなんだけど、グラウンドの中で怖い選手になっているなっていうのは感じるし、俺が見ていたときとは全く違うんで凄いと思う」
――わずか数年の間に、ブンデスリーガやプレミアリーグで活躍をするまでに成長しました。
「若いころに海外に行けば、(成長の)早さは必ず出る。(Jリーグで)使ってみると、すぐ(海外に)行っちゃうから。菅原もそうだし、藤井陽也(名古屋→コルトレイク)は学校の先生に『この子プロになれるんですか?』って言われたから、『大丈夫』って言ったんだけど……(笑)。若い選手はぱっと起用すると、すっと成長していくからね」
――菅原選手も風間さんが名古屋を指揮していたときに、17歳でデビューしていますね。
「学校枠は取り外した方がいい。世界でも17歳でどんどん出てきているし、17歳完結くらいで考えたほうがいいと思う。育成の最後はトップにあると思うから。そういう意味で(日本のレベルが上がっているのは)、Jリーグのレベルが高くなっているからというのも確かにあるけどね」