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【開拓者としてのFC町田ゼルビア3】「本当にいいサッカーをやるね」いまアカデミーが熱い。改革のコンセプトと進捗に迫る

シリーズ:開拓者としてのFC町田ゼルビア text by 後藤勝 photo by Getty Images

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 J1昇格初年度ながら躍進するFC町田ゼルビアだが、革新的なのはトップチームだけではない。【連載:開拓者としてのFC町田ゼルビア】では、ビジネススタッフ、海外事業、育成の3つのトピックを取り上げる。第3回となる今回は、東京ヴェルディ出身の指導者を招きさらなる強化を図っているアカデミーについて話を訊いている。(取材・文:後藤勝)

FC町田ゼルビア育成改革のキーマン

FC町田ゼルビア菅澤大我アカデミーダイレクター
FC町田ゼルビア菅澤大我アカデミーダイレクター【写真:後藤勝】

 在東京3クラブの差異を探した時、アカデミーに関して言えば町田が遅れをとっていることは否めない。トップチームに最も近いユース年代で現時点のカテゴリーを比較すると、FC東京U-18が高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグ 2024 EASTであと2試合を残して12チーム中9位で残留争い中(※11月24日終了時)、東京ヴェルディユースが高円宮杯 JFA U-18 サッカープリンスリーグ 2024 関東であと1試合を残して優勝決定(※11月23日終了時)と、関東の上位以上で活躍していることがわかる。

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 それに対し、FC町田ゼルビアユースは高円宮杯 JFA U-18サッカーリーグ 2024 東京 T1リーグであと1試合を残して暫定首位(※11月17日終了時)。東京都の上位までは来ているが、他の2クラブの後塵を拝する状況だ。ただ、関東昇格を狙うところにまで来ているとは言える。暫定2位の堀越高校サッカー部の成績次第というところもあるため、プリンスリーグ参入戦に出場できるかどうかはまだわからないが、少なくとも関東に近い位置にいることは間違いない。

 育成全体が充実してきていることが、現場に活気をもたらし勢いを与えている。その起点を辿ると、2021年の菅澤大我アカデミーダイレクター招聘にたどり着く。2018年10月のサイバーエージェントグループ参画以降、ホームスタジアムである町田市立陸上競技場(現町田GIONスタジアム)の改修やクラブハウス・専用グラウンド(三輪緑山ベース)の建設など施設の整備が進むなか、一定の資金力を背景に当時のスタッフから「アカデミー改革をしたい」と意向を伝えての出来事だった。

「基本は監督タイプ」と自認する菅澤ダイレクターだったが「指導者としていつかは通らければいけない道」と、これを承諾。2022年度からあらためて指導者と選手のリクルートを始め、一貫したコンセプトで活動を繰り返すことで、年々実力を向上させている現状がある。

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