展開を左右した疑惑のオフサイド
「岡崎の前半のゴールはオフサイドじゃなかった。あれが入っていればまた展開も変わっていた可能性があります。タイトル(もしくはその次の試合)が懸かっていない試合だから何とも言えないところですが。
そういう意味でイタリア戦は引き分けてほしかった。予選突破がかかるのか、消化試合なのかでは試合に臨む姿勢が変わるわけだから。相手のメキシコもすでに2連敗だったわけで、ラテンだから先制点を奪われて気持ちも切れたかもしれない」
メキシコ戦の序盤、日本はイタリア戦で見せたような華麗なボール回しから決定機をつくったが、岡崎のゴールはオフサイド判定。前半の半ば辺りから徐々にペースが落ちると、メキシコに主導権を握られるようになっていた。
――後半の最初の失点シーンはずっとメキシコがボールをつないでいる状態から喫したものでした。
「(日本がメキシコにボールを回され続けるシーンをみながら)この時間帯はがんばりどころで、獲ったボールを大事にしたかった。日本はリズムが良いときにはボールをポゼッションできるけれど、守りに回ったときに、守りの時間をなるべく少なくするためのポゼッションというか、そこの攻守の切り替えのところをもっと大事にしたい」
その悪い流れのまま迎えた後半8分、メキシコは左サイドからグアルダード(19)が絶妙なクロスを送り込み、中央でエルナンデス(14)が合わせて先制ゴールを決める。
「このクロッサーに対応した酒井(21)は、絶対に体の右側にボールを通させない守備が必要だった。この選手が右利きなのか、左利きなのかは、わかるわけだから」