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“メシロナ”がいなければ…。バロンドールを受賞していたはずのスター選手(2)運営が異例の謝罪…。W杯制覇をもたらした天才

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

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2024年のバロンドール授賞式が現地時間28日に行われた。21世紀における「バロンドール」といえば、リオネル・メッシとクリスティアーノ・ロナウドの存在が際立ったが、中には彼らを抑え世界一の称号を手にしても不思議ではなかった選手も存在した。今回は、“メシロナ”がいなければバロンドールを手にしていたであろう選手を紹介する。(成績は『transfermarkt』参照)

MF:アンドレス・イニエスタ(2010年)

2010年イニエスタ
【写真:Getty Images】

生年月日:1984年5月11日
当時の所属クラブ:バルセロナ
09/10シーズン成績(クラブ):42試合1ゴール9アシスト
09/10シーズン成績(スペイン代表):14試合2ゴール3アシスト
同年のバロンドール受賞者:リオネル・メッシ

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 今年10月に現役引退を発表したアンドレス・イニエスタは、2002年のトップチームデビューから個人・クラブ合わせて43個ものタイトルを獲得してきた。しかし、バロンドールを獲得することは叶わなかった。

 04/05シーズンからバルセロナの主力となったラ・マシア出身のミッドフィールダーは、成長を遂げシャビ・エルナンデスらと黄金の中盤を形成。特に08/09シーズンからペップ・グアルディオラが指揮を執ると、華麗なパスワークで世界を席巻することに。UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)を含む主要3タイトルを獲得し、イニエスタもラ・リーガで12アシストをマークした。

 翌09/10シーズンも、イニエスタは中盤で躍動した。リーグとカップで連覇を果たす原動力となった。シーズンオフに行われたFIFA南アフリカワールドカップでも、「無敵艦隊」の一員として悲願のスペイン初優勝に貢献。オランダとの決勝戦では、延長戦までもつれる死闘の中決勝点を沈め、最高の形でシーズンを締めくくった。

 W杯ウィナーとなったイニエスタには、サッカー選手最大の栄誉が与えられてもおかしくなかった。しかし、僅差ながらトロフィーはリオネル・メッシの手に。3位にシャビが入っており、同クラブ、同代表の中で票が割れた形になってしまったのかもしれない。

 その後もイニエスタはバロンドールを獲得することが出来ず、バロンドールを主催する仏紙『フランス・フットボール』は「すまない、アンドレス」「歴代バロンドールに欠けている偉大な選手たちの中でも、彼の不在には特に心が痛む」と異例の謝罪文を掲載した。

 しかし、イニエスタは「誰が勝ったかより、ラ・マシア出身の3人で表彰台に立てたことがなによりうれしい」(『tribuna』より引用)と言及。このように、自分よりも相手を第一に考えるところが、彼がすべてのサッカー選手に愛されるゆえんだろう。

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【了】

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