八百長疑惑の中で始まった国内合宿
ハビエル・アギーレ監督の八百長疑惑が取りざたされる中、29日から2015年アジアカップ(オーストラリア)に向けた国内合宿が始まった。17時半からのトレーニングを前に、指揮官はミーティングで選手たちに事情説明を実施。
「監督は『私は本当にサッカーを愛している。私もサッカー人だし、サッカーに対する裏切りはしない』と。僕たち選手もサッカー人というか、サッカーバカみたいなもんなんで、そこは通じるところがありました」とキャプテン・長谷部誠(フランクフルト)はアギーレ監督のコメントを引用して、改めてチームが結束したことを強調。
一体感を持ってアジア2連覇に向かっていくことを強く宣言した。
今回の合宿は年末にもかかわらず、異常な数のメディア関係者が千葉県内のグランドに集結。現場は一種独特の雰囲気に包まれた。しかし、短パン姿で現れた指揮官は時折、笑顔ものぞかせながら、清々しい表情でトレーニングを見守っていた。
初日はプレミアリーグ出場のため1月3日に遅れて合流する吉田麻也(サウサンプトン)を除くメンバー23人と、サポートメンバーの牲川歩見(磐田)と中島翔哉(FC東京)の合計25人が参加。
センターサークル内でのボールを使ったウォーミングアップや狭いエリアでの4対2、3対3のサッカーバレーなどが1時間半に渡って行われた。が、ピッチ上に八百長問題の影響は全く感じられなかった。
「ミーティングではこの前(27日)の会見で話したことと全く同じことを繰り返した。何か質問がある人がいればどうぞと問いかけたが、何もなかった。選手たちも落ち着いて聞いていた。
そのミーティングが終わったらサッカーの話だけをしようと彼らには言った。今日もピッチでトレーニングをしただけだ」とアギーレ監督は堂々たる様子で選手からの信頼を改めて口にした。