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スポーツの世界では、結果が出なければ誰かが責任を取らなければならない。多くの場合、それは監督だ。カテゴリーごとに昇格・降格が発生するサッカー界においては特にシビアな決断が下されることがあり、成績不振や方向性の違いなど、監督交代の理由は様々だ。そこで今回は、サポーターやサッカーファンに衝撃を与えた監督解任を紹介する。
ユン・ジョンファン
サガン鳥栖(2011〜2014シーズン)
【写真:Getty Images】
サッカー界では多くの場合、監督解任は成績不振を理由にして行われる。そういう意味では、これから紹介する内容は異例中の異例の出来事だと言える。
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ユン・ジョンファンは、2011年に古巣・サガン鳥栖の監督に就任した。就任1年目から鳥栖で卓越した手腕を発揮したユン監督は、2011シーズンのJ2リーグを2位で終えることに成功。見事に初J1昇格の切符を掴み取った。
続く2012シーズンは、鳥栖がJ1の舞台で初めて戦う歴史的なシーズンに。昇格初年度のクラブではあるものの、鳥栖は豊富な運動量を駆使したショートカウンターを武器としたサッカーで躍動し、最終的にリーグ5位と素晴らしい成績を残した。そして2013シーズンには、天皇杯でクラブ史上初のベスト4に進出している。
ユン監督の下で、就任1年目はJ1昇格達成、2年目は上位フィニッシュ、3年目は天皇杯ベスト4と躍進が止まらない鳥栖だったが、4年目にユン監督と別れることを決断した。
その理由が成績不振ではないから驚きだ。2014シーズン、鳥栖は第18節終了時点でリーグ首位につけていた。
チームは12勝1分5敗とJ1優勝争いに参戦する好調ぶりだったが、クラブは8月にユン監督との契約を解除したことを発表。鳥栖をJ1昇格に導いた監督を、それもリーグ首位まで引っ張り上げた監督を電撃解任するという発表は、サポーターにとっては寝耳に水の知らせとなった。
成績不振が解任理由のほとんどを占める世界で、クラブの方向性やビジョンとのギャップによって首位チームの監督が解任されるという事例は、世界的に見ても珍しいものだと言えるのではないか。