イタリア セリエA 最新ニュース
ウルトラス。それはサッカー界における熱狂的なサポーターグループを指す言葉である。世界各国に広まっているウルトラスだが、ことの始まりだったイタリアでは特に激しいウルトラス同士の衝突が起こっている。そして9月30日、ミラノである事件が起きた。総勢19名もの逮捕者が出る事件はなぜ起きてしまったのか?(文:佐藤徳和)
まるでイタリア映画のような事件。逮捕者は19人にも及んだ
9月30日、インテルとミランに激震が走る。その日の早朝、大規模な“作戦”が実行され、ウルトラスの19人がミラノ検察局の捜査によって逮捕された。それはさながらイタリア映画『ゴモラ』を観ているような事件だ。
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2008年にマッテオ・ガッローネ監督によって描かれたナポリの犯罪組織「カモッラ」を題材にした作品。エピソードの一つに加えられてもなんら不思議には感じない。
サン・シーロを本拠地とする両クラブのウルトラスは、チケット販売に対する強要、スタジアム周辺の駐車場にかけられた毎月の「みかじめ料」、グッズ販売に関する両グループ間での「価格カルテル」、乱闘や傷害事件、さらには資産の偽名登録などの違法行為によって、手錠をかけられた。逮捕された19人のうち、16人が刑務所に、3人が自宅軟禁となっている。
インテルのウルトラス、「クルバ・ノルド」のリーダー、アンドレア・ベレッタとサブリーダー、マルコ・フェルディコが逮捕されたが、前者はすでに刑務所に勾留されていた。9月4日、ミラノ郊外のチェルヌスコ・スル・ナヴィーリオで事件は起きた。そこは、ウルトラス幹部が足しげく通っていたボクシングジムの駐車場だ。