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「起伏があったというか…」FC町田ゼルビア、望月ヘンリー海輝が語る「難しさ」。日本代表選出による変化とは【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

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 明治安田J1リーグの第33節、FC町田ゼルビア対川崎フロンターレが町田GIONスタジアムで行われ、町田が1-4で大敗した。黒田剛監督体制になって初の連敗を喫した町田は優勝争いから一歩後退。この一戦を機に自身2度目の代表活動に向かう望月ヘンリー海輝は、さらなる成長を見せることができるだろうか。(取材・文:藤江直人)

放物線を描くボールの行方は…

望月ヘンリー海輝
【写真:Getty Images】

 間に合え。頼む、間に合ってくれ。届いてくれ。心のなかで何度も叫びながら、FC町田ゼルビアのセンターバック(CB)、望月ヘンリー海輝は無人と化した自軍のゴールマウスへ走っていった。

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 雨が降り続けるホームの町田GIONスタジアムに、川崎フロンターレを迎えた5日のJ1リーグ第33節。町田が先制し、川崎が追いついて迎えた38分に、想定外のピンチが町田を襲った。

 守護神の谷晃生が放ったパントキックが、ターゲットに定めたDF杉岡大暉ではなく、その手前にいた川崎のキャプテン、MF脇坂泰斗の真正面へ飛んでしまう。脇坂はすかさずワンタッチで、ゴール中央にいたFW山田新へスルーパスを通す。次の瞬間、山田が選択したのは意表を突くループシュートだった。

 谷がかなり前へ出ていて、かつ町田の守備陣形が整っていない状況を見越した一撃。しかし、山田は「実はヒヤヒヤしていました」と放物線を描くボールの行方を追っていた。山田がループシュートを放った直後。望月が武器のひとつである長いストライドをフル回転させて、ゴールのカバーへ戻っていたからだ。

「ボールを上へ弾くようなイメージで、ギリギリでいけるかな、と思ったんですけど……」

 最後はジャンプし、192センチの長身をめいっぱい伸ばすもわずかに届かない。ワンバウンドしたボールがゴールへ転がり込んだ直後に、着地の際に体勢を大きく崩した望月も倒れ込んでいった。

 主戦場としてきた右サイドバック(SB)ではなく、プロでは初めて右CBとして先発した川崎戦。本当の意味での試練はエンドが変わった48分に訪れた。
 

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