ベルルスコーニ会長の“こだわり”
早ければ今夏にもミランへの移籍が“内定”したと言われる本田圭佑。残る問題はミランとCSKAモスクワとのクラブ間交渉だが、今夏の移籍で移籍金が発生しても高額にはならず、なかには「300万ユーロ程度で済む」という楽観的な見通しをする関係者もいるという。いずれにせよ、話はかなり具体的なところにまで進んでいると見て良さそうである。
しかしながら、ミランが戦力面で本田から何を期待し、何を必要としているのか。これは興味のあるところだ。昨季、彼らはトップ下を置くシステムでプレイをしていなかったのだ。
2トップ+トップ下というシステムの変更は本当にあるのか。それに4-3-1-2で戦っていた2011-12シーズンにはボアテンクがトップ下として不動の立場を確立していたはずだが、その彼を放出して本田を取る必要性とはどういうものなのだろうか。
まずシステム変更についてだが、これについては単なる噂ではなく、ガッリアーニ副会長が「来季は2トップで戦う」と直々に明言している。もともとミランは長らく2トップで戦っており、ベルルスコーニ会長がこのシステムの“信奉者”なのだ。
過去、ザッケローニ監督が3-4-3を敷こうが、アンチェロッティ監督が『クリスマスツリー』と称された4-3-2-1で魅力的なパスサッカーをしようが、常に会長からの批判があった。
【次ページ】トップ下はボアテングが務めていたが…