前々から進んでいたミランとの話
本田圭佑のACミラン移籍に関する報道が過熱している。「個人では合意か」「来年1月に正式加入か」「バルサが興味も」など、情報は錯綜している。一体真実はどこにあるのか? 真偽を図っている段階で、編集部にミランを長年追う、イタリア人の番記者から衝撃的な情報が寄せられた。
記者曰く、「個人レベルとかそんな類の話ではない。今夏の移籍、これは確定していることだ。100%覆ることはない」という。「本当ですか?」と何度も問う編集部に彼は「間違いない。これはミランのメルカート(移籍市場)担当者を始めとする複数の関係者に裏をとってある。そもそもバルサの件は単なる“飛ばし”だ」と力強く語り、その根拠を説明してくれた。
まず、個人レベルでも2013年1月の時点で、大筋では合意されていたという。これは移籍金をより少なく(ゼロに近い形)するための布石で、ミランはCSKAモスクワ側と折衝を進めていた。そしてそれ以降、両者は移籍の適切な時期を伺っていたのだ。
また、FIFA規約もある。CSKAとの契約は今年12月までだが、本田は規約により7月1日以降は他クラブと契約することが可能。通常であれば10億円を超える金額だった移籍金も350万~400万ユーロ(約4億5000万円~5億2000万円)に抑えることに成功した。移籍金はロビーニョとボアテングの放出資金で十二分に賄えるという。
ロビーニョはネイマール移籍で潤沢な予算を確保したサントスが450万~550万ユーロ(約6~7億円)を支払う見込み。ボアテングはアッレグリ監督が戦術理解度の低さを理由に放出を強く希望している。
本田の年俸は300万ユーロ(約3億9000万円)、契約期間は4年(推定)。肖像権についてはミラン側が50%の保有を要求すると見られる。このあたりはやはりぬかりない。ファイナンシャル・フェアプレー制度を意識してのことだ。