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4日に行われたYBCルヴァンカップ準々決勝第1戦・北海道コンサドーレ札幌戦で、アカデミー出身のGK寺門陸が横浜F・マリノスデビューを果たした。3シーズンに渡るレノファ山口FCでの武者修行から帰ってきた今季、いつ訪れるか分からない出番のために、寺門は準備を続けてきた。(取材・文:藤井雅彦)
プロフィール:藤井雅彦
1983年生まれ。日本ジャーナリスト専門学校卒業後、記者活動をスタートさせる。サッカー専門紙『エル・ゴラッソ』では創刊時から執筆し、06 年途中からマリノス担当に。 現在はサッカー専門誌などにも多数寄稿。「現場に勝るものなし」を信条に、担当クラブのいまを追っている。 ウエブマガジン『ヨコハマ・エクスプレス』 主筆
「横浜F・マリノスの選手として…」寺門陸のブレない目標
選手が、スタッフが、次々と背番号41とタッチを交わし、背中を叩き、ピッチへ送り出していく。当の人は緊張しているのか、表情が少し強張っているように見えなくもない。
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YBCルヴァンカップ準々決勝第1戦・北海道コンサドーレ札幌戦の後半開始から出番が巡ってきた。寺門陸にとってプロ4年目で訪れた念願のマリノスデビューだった。
前半にファインセーブを連発した飯倉大樹は負傷でプレー続行が困難な状態に。寺門はハーフタイムに入った直後に途中出場の可能性を伝えられ、実際に交代用紙が提出される。
後半キックオフ前に円陣を組み、闘う集団に加わった。これまではベンチやスタンドから眺めることしかできなかったが、11人の輪に入ると自然と気持ちが昂った。大きな大きな一歩目だ。
「ずっと憧れていた、目標にしていた舞台でした。言葉にするのが難しいというか、簡単に良かったというだけの感情ではないのが本音です。中学生になってジュニアユースからお世話になって、プロにもさせていただいたクラブ。最初の3年間は山口へ期限付き移籍しましたけど、頭のどこか、心のどこかでF・マリノスの選手としてこのエンブレムを付けてゴールを守るというのはブレない目標でした」
ユースからトップチームに昇格し、J2のレノファ山口FCへ即レンタルの道を歩んだ。少しでも出場機会の確率を高められるようにというマネジメントはクラブの親心でもあった。