イングランド・プレミアリーグ 最新ニュース
現地時間8月16日に2024/25シーズンのイングランド・プレミアリーグが開幕した。昨季も最終盤までハイレベルな戦いが繰り広げられたが、果たして今季はどのような結末となるだろうか。今回は、24/25シーズンのプレミアリーグの11~20位までの最終順位を予想する(※情報は8月16日時点)(文:安洋一郎)。
11位:ブライトン
【写真:Getty Images】
監督:ファビアン・ヒュルツェラー(1年目)
23/24リーグ戦成績:12勝12分14敗(11位)
11位には、今夏にプレミアリーグ史上最年少監督となるファビアン・ヒュルツェラーを招聘したブライトンを予想した。
昨季のブライトンはプレミアリーグとUEFAヨーロッパリーグ(EL)の二足の草鞋に大苦戦。ロベルト・デ・ゼルビが固定メンバーを起用し続けたことで、主力に怪我人が相次ぎ、最終的にプレミアリーグでは前年の6位を大きく下回る11位でフィニッシュしていた。
やや不完全燃焼な形でシーズンを終えると、デ・ゼルビが退任し、後任にはザンクトパウリをブンデスリーガ昇格に導いた31歳の青年指揮官ヒュルツェラーを招聘。グレアム・ポッターやデ・ゼルビとも異なるスタイルを持つ新監督の下でチームは生まれ変わろうとしている。
新体制となってから相次いでいるのが2列目の選手たちの補強だ。三笘ら既存戦力にも十分なタレントがいる中で、今季からリバプールの監督に就任したアルネ・スロットの下で台頭したヤンクバ・ミンテや次世代のドイツ代表候補であるブラヤン・グルダらを補強。リーズ・ユナイテッドで昨季リーグ戦15アシストを記録したジョルジニオ・リュテールの獲得にも迫っていると報じられており、前線の火力はプレミアリーグ屈指のものになるだろう。
それでもトップハーフフィニッシュと予想しなかったのは、中盤の戦力ダウンで、中でもパスカル・グロス退団のダメージは避けられないだろう。ブライトンをプレミアリーグ昇格初年度から支えていた同選手は、ポッター体制とデ・ゼルビ体制で不可欠な存在で、特にビルドアップ時は彼の個人戦術で成立していた部分もあった。
加えてトップ下からSBまでカバーするポリバレント性や怪我の耐性の高さなど常に戦力として計算できていた選手で、この重鎮が去ることによるマイナスはあまりに大きい。同じく中盤のビリー・ギルモアにも退団の噂があり、MFの選手層とクオリティには不安を残す。
彼らの後釜としてフェイエノールトからマッツ・ウィーファーを獲得したが、ブライトンはオランダから直接獲得してきた選手で失敗している例が多く、サポーターはあまり良いイメージを持っていないのではないだろうか。過去にオランダからの補強で3度クラブレコードを更新したが、ユルゲン・ロカディア、アリレザ・ジャハンバフシュ、ダヴィ・プレパーの3名は期待以上の活躍ができたとは言い難い。ウィーファーが彼らのようにプレミアリーグへの適応に苦しまなければよいが…。