「ミラン&インテル、なんて音痴なんだ!」
12月7日は、ミラノの街にとって大事な日である。
ミラノの守護聖人である4世紀のミラノ司教聖アンブロジウスを記念する「聖アンブロジウスの日」として、この日に前後して様々な祭りやイベントが催されるからだ(余談だが、FCインテルナツィオナーレはファシスト政権下で『アンブロジアーナ・ミラノ』と呼ばれたが、それはここからきている)。
オペラの殿堂であるスカラ座のレギュラーシーズンがこの12月7日となっているのも、本来は「聖アンブロジウスの日」の一環だからである。そして今年はどういう巡り合わせか、ミランとインテルもこの日に試合することになった。
しかしその結果は、ご存知のとおり最悪なものになった。街の栄誉を守るべき日に、そろって負けの体たらく。8日付の地元紙も、見出しから辛口だった。
「ミラン&インテル、なんて音痴なんだ! スーパージェノアとウディネーゼは、この小さな小さなミラノの2チームを倒す」(ガゼッタ・デッロ・スポルト)
「2つのクラブにとって苦い聖アンブロジウスの日。ミラノは沈む」(コリエレ・デッロ・スポルト)
そして、ミランとインテル、それぞれに分かれて所属する本田と長友も、この日のパフォーマンスは辛口な評価が下されていた。
0-1で破れたジェノア戦から一夜明けた8日、地元紙はいいところのないまま後半26分に交代させられた本田について、「おそらくミランに来てから最悪の試合内容」(ガゼッタ・デッロ・スポルト)などと酷評した。
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