決勝点を挙げた山崎雅人【写真:ダン・オロウィッツ】
来季のJ1最後のひと枠をかけたJ1昇格プレーオフ決勝が7日、味の素スタジアムで行われ、ジェフユナイテッド千葉とモンテディオ山形が対戦した。
J2を3位で終え、この試合からプレーオフを戦う千葉は、最終節の試合中に頭を打って途中交代となっていた森本がスタメンに復帰。リーグ後半戦のベストメンバーで山形を迎え撃つ。
プレーオフ準決勝で劇的勝利を収めて勝ち上がってきた山形は、その試合で負傷したエースのディエゴがベンチスタート。代役に林陵平が今季初スタメンを飾った。
膠着状態で試合は進み、スコアレスのまま後半に向かうかと思われた37分、試合が動く。
CKを一度は防がれたが、宮坂がこぼれ球をすかさずエリア内へ送る。そしてそのボールに山崎が合わせて6位の山形が先制に成功した。
後半に入ると1点が欲しい千葉のギアが上がり、ボールを持ってチャンスをうかがう千葉、虎視眈々とカウンターを狙う山形という構図が明確になる。
1点を取られて引き分けに持ち込まれると、年間順位が上の千葉が昇格することになるため、山形は攻守にこれまでにないほどの集中力を見せて千葉に隙を与えない。
どうしてもゴールに近づけない千葉は77分、町田に替えて切り札ケンペスを投入して打開を図る。
前線に機転が増えたことで千葉がさらに圧力を強めて山形ゴールに迫れるようになるが、最後の場面でGK山岸や當間らディフェンス陣の頑張りに防がれてしまう。
山形は中盤にロメロが入ったことでフィジカル面で無理がきくようになり、守備に安定感が増した。
89分、ケンペスのパスに抜け出した谷澤がGKと1対1の場面を作るが、山岸の決死の飛び出しの前にシュートを打つことができない。
さらに91分、ケンペスが放った強烈なシュートも山岸がファインセーブで弾き出した。
攻め続ける千葉だったが、山形の粘り強いディフェンスを最後まで崩しきることができず無得点。3年連続で挑んだプレーオフの舞台、またしてもJ1への切符を掴むことができなかった。
J2の6位から2011年以来のJ1挑戦権を掴んだ山形。2012年の大分、2013年の徳島に続き、J1昇格プレーオフに進出した最も下の順位のチームがJ1に昇格することとなった。
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