堅守速攻に加えポゼッションも
アルビレックス新潟は堅い守備と鋭いカウンターが持ち味だ。その特徴を残しながら、今シーズンはボールを保持しながら戦うスタイルも導入している。
受け身にならず自分たちの仕掛けからゴール前まで持ち込むことができるようになった点は、今シーズン継続してきた取り組みが実を結びつつある証拠だろう。
しかし、第33節の横浜F・マリノス戦では、ゴールという結果を掴むことができなかった。そして、後半立ち上がりに失点しそのまま試合終了を迎えた。
「後半は特に自分たちが主導権を握ってやれていた分、ああいうワンチャンスでやられたというか、もったいない試合だった。少し集中が切れた」と、田中亜土夢は振り返った。
相手をスカウティングする中で、「サイドにスペースができるということだったので、うまくサイドを使いながらクロスを上げたりということができたんじゃないかなと思う」(田中)。
外に起点を作って攻めることができた。サイドハーフがボールを受けると、サイドバックがオーバーラップし、FWが楔を受けに来るなどサポートも円滑だった。だが、クロスを何本も送りながら中央の味方と呼吸が合わない。相手陣内でプレーした時間が長かったことを考えれば、決定的なチャンスに繋がる形は少なかった。
その要因に挙げられるのが、外と中の関係性だ。指宿洋史が説明する。
「もっともっと、センタリングを上げる人と中の意識を合わせていかないといけない。上げてはいたんですけど全然合っていなかったし、結局チャンスにならなかった。サイドまでは行けていたので、そこからの精度をもっと上げていかないと」