ゼニトのFWフッキ【写真:Getty Images】
土曜日(11月29日)のロシア・プレミアリーグ、ゼニト・サンクトペテルブルク対FCモルドヴィア・サランスク戦で主審を務めたアレクセイ・マチュニンがフッキに対し差別的な発言をしたと、現地時間11月30日『ロイター』など複数メディアが報じている。
報道によれば、マチュニン主審はフッキの肌の色について触れ、侮辱的な発言をしたようでこれにフッキが抗議したようだ。
フッキがこうした差別や侮辱的発言の対象とされるは初めてのことではない。2012年にゼニトに加入して以降、差別に関する問題に直面してきた。
9月にはスパルタク・モスクワのサポーターから差別的チャントを受けた問題で、後にスパルタクサポーターがスタジアムの出入り禁止処分が下された。
「ファンからの人種差別的なチャントは受け入れ難いことだが、対戦相手を刺激するという意味では使われることがあるのは知っている。でもこうした問題に審判が関わるのはおかしい」と、フッキは今回の騒動についてこのように心境を明かしたようだ。
しかし、2日になってロシアメディアの『スポーツエクスプレス』が伝えているところによると、マチュニン主審がこの騒動を否定している。
「嘘か本当かわからないような話にコメントは出来ない」両者互いに主張が食い違っているようだが、差別を受けたと主張するフッキの発言も根も葉もない噂である可能性がマチュニンによって浮上。
「これはフッキが出したクレームだとは思えない。我々2人を含め、ピッチ上にいた全ての人間が目撃者だ」と付け加え、第三者によるでっちあげの可能性を仄めかしている。
マチュニンは「差別は罪に問われる深刻な問題だ。立証するには証拠が必要」と慎重な構えも見せている。
サランスクの選手や監督からも差別的発言はなかったという証言が出てきており、真相は未だ闇の中。一日でも早い真相の究明が待たれるところだ。
【了】