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本田圭佑 10年前

あとは得点だけ――。今季序盤と同様の姿を取り戻した本田。チームに「攻撃の形」をもたらす

セリエA第13節、ミランはホームでウディネーゼと対戦して2-0と勝利した。この試合で先発に復帰した本田圭佑は、得点こそなかったものの、チーム全体を活性化させるパフォーマンスを見せた。

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

マークを跳ね返して自らのプレースタイルを貫く

あとは得点だけ――。今季序盤と同様の姿を取り戻した本田。チームに「攻撃の形」をもたらす
ミラノダービーから1週間、再び右ウイングの定位置に戻った本田圭佑【写真:Getty Images】

 あとは得点だけ。今季初のベンチスタートとなったミラノダービーから1週間、再び右ウイングの定位置に戻った本田圭佑はチームにとって重要な存在であることを再認識させた。

 3-1で制した10月19日のヴェローナ戦以降、4分け1敗と勝利がなかったミランは、立ち上がりからボールを支配。ウディネーゼが引いて守りを固めたことも影響したが、チームが攻撃の形を取り戻したのは本田の存在も大きかった。

 本田はこの試合、82分間のプレーで2本のシュート、40本のパス、9本のクロスを記録した。特に、9分に見せたメネズへのスルーパスはフィジカル、コンディション、技術が高いレベルで揃ったものだった。

 プレーエリアを見ても、右サイドのアタッキングサードのエリアが32.26%、中央の同エリアが25.81%、そしてペナルティエリア内が16.13%と得点を量産していた序盤戦とほぼ同水準の数字を取り戻していた。

 自らも点を取れず、チームも勝利に見放されていた10月下旬から11月中は中央へ攻め込む回数も少なく、ペナルティエリア内に入ることすら難しい状況が続いていた。

 その要因には疲労や相手の徹底対策があったが、この試合でもウディネーゼは本田に対して厳しいマークを付けていた。体調に関してはダービーを“犠牲”にしたことで回復したかもしれないが、相手のマークを跳ね返して自らのプレースタイルを貫けたことは今後に向けて自信にも繋がるはずだ。

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