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後半ATにGKが劇的決勝弾! 山形がJ1昇格プレーオフ決勝に進出

text by 編集部 photo by Getty Images

後半ATにGKが劇的逆転弾! 山形がJ1昇格プレーオフ決勝に進出
J1昇格プレーオフ決勝進出を決めたモンテディオ山形サポーター【写真:Getty Images】

 来季J1昇格への第一関門、J1昇格プレーオフ準決勝のジュビロ磐田対モンテディオ山形の試合が行われ、後半アディショナルタイムに土壇場で勝ち越した山形が2-1で勝利し、決勝への挑戦権を手にした。

 アウェイのヤマハスタジアムに乗り込んだ山形は、26日の天皇杯準決勝に勝利してクラブ史上初の決勝進出を決めている。しかし、この試合で中盤の要だった松岡を負傷で失い、ロメロ・フランクが代役として先発出場した。

 4位のジュビロ磐田は引き分けでもプレーオフ決勝に進むことができるが、2週間前のリーグ戦ではホームで山形に敗れているだけに一瞬の隙も見せられない。

 試合は開始から両チームともにハイテンションで気持ちの入ったプレーを見せ、ピンチの場面は八田と山岸の両GKが体を張って阻止し、最後尾からチームを盛り立てる。

 26分、DFラインの裏へ出されたボールに八田が飛び出してクリアを試みるも、突っ込んできたディエゴの足に当たって前に飛ばず。そのこぼれ球を拾った山田が中へ折り返し、詰めていたディエゴが頭で合わせてアウェイの山形が先制に成功する。

 前半のうちに1点が欲しい磐田は山崎や松井を中心に山形ゴールに迫るが、ベテランの山岸が立ちはだかる。40分にはDFに当たってコースの変わった宮崎のミドルシュートをギリギリのところで反応してはじき出した。

 45分には再び山形にビッグチャンス。右サイドを駆け上がった山田からエリア内でDFを背負ったディエゴにボールが出ると、振り向きざま左足を振りぬく。しかしこのシュートはゴールポストに当たって惜しくもゴールとはならなかった。

 すると直後の前半アディショナルタイム、前田が右サイドに流れて中央へパスを出し、そのボールを三列目から飛び出した宮崎がミドルシュート。ゴール手前で松井が触ってコースが変わったところに山崎が鋭く反応して押し込み、待望の同点ゴールを奪った。

 前半、磐田の攻撃陣で唯一山形の脅威となっていた山崎のゴールでスコアはタイに戻り、勝負を決める後半へと向かう。

 後半に入ると山形に緊急事態。57分、先制ゴールを決めたエースのディエゴが右太もも裏を負傷し、中島との交代を余儀なくされる。

 67分、決勝進出にあと1点が必要な山形は前回対戦時に磐田相手にゴールを決めている伊東を投入して勝ち越しを目指す。

 73分、その伊東を起点に山田、伊東、中島と繋いで最後は伊東がGKと1対1の場面を作るが、八田の好守に防がれ勝ち越しはならない。

 磐田は75分に松井と田中に替えて松浦とフェルジナンドをピッチに入れ、中盤を引き締める。

 勝たなければ次がない山形は78分にロメロを下げて萬代を投入。中盤を1人削って勝負に出る。

 前に出たい山形だが、80分を過ぎると連戦の疲れからか足が止まりはじめ、磐田にボールを持たれる時間が増えてゴール前まで攻め入ることができない。

 しかし、勝負は劇的な形で決まる。後半アディショナルタイム、CKに攻めあがったGKの山岸がヘディングで押し込み山形が土壇場で勝ち越しに成功した。シーズン途中で浦和から加わった大ベテランの一撃で勝利を手繰り寄せる。

 最後まで気持ちを切らさず努力を積み重ねた山形が誰もが予想しなかった展開でJ1昇格プレーオフ進出を決めた。山形は2011年以来のJ1復帰を目指し、12月7日に味の素スタジアムでジェフユナイテッド千葉と対戦する。

【了】

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