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海外サッカー 4か月前

“史上最弱”のイタリア代表に未来はあるのか。セリエAで選手が育たない問題、かつての名将が提言する再生計画とは【コラム】

シリーズ:コラム text by 佐藤徳和 photo by Getty Images

UEFAユーロ2024(EURO2024)最新ニュース

前回王者としてUEFAユーロ2024(EURO2024)に臨んだイタリア代表は、ラウンド16でスイスに完敗を喫し、早々に大会から姿を消した。「恥」「どん底」…。イタリアメディアは当然ながら自国チームを猛批判した。ワールドカップ出場を2大会連続で逃し、今回のユーロも散々な出来と不安が募るが、アッズーリは再生できるのか。(文:佐藤徳和)


「恥」「どん底」イタリア代表に批判の声が殺到

イタリア代表
【写真:Getty Images】

 失望落胆。イタリア代表のUEFAユーロ2024(EURO2024)の戦いは、スイス代表とのラウンド16で、惨敗を喫し、開催国ドイツに別れを告げた。前回王者として挑んだ今大会は、“アッズーリ史上最弱”と言われるほど、見る影は全くなかった。

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 イタリアで最も購買数の多いスポーツ紙、『ガッゼッタ・デッロ・スポルト(以下、ガッゼッタ)』は翌日の一面に「全てやり直し」との見出しを打った。さらに「スイスによって屈辱を受けた。2006年のベルリンの記録への恥辱」と続けた。決勝トーナメント1回戦が行われたのは、アッズーリが2006年FIFAワールドカップで世界一となった舞台、ベルリンのオリンピアシュタディオンだった。その栄光に泥を塗った惨敗だと叱りつけた。

 一方、ローマを拠点とする『コッリエーレ・デッロ・スポルト』は、「恥」とのタイトルをつけ、「アッズーリは、どん底に沈んだ」と断罪。そして、トリノに本拠を置く『トゥットスポルト』は、「国家的失敗」と、こちらも強いトーンで批判。多くの、識者が、「これほど酷いイタリア代表を過去、見たことはなかった。史上最悪のチームだ」と糾弾した。幾度となくスーパーセーブで、失点を防いだ守護神のジャンルイジ・ドンナルンマ、安定したプレーを見せたアレッサンドロ・バストーニ、クロアチア戦で起死回生の同点弾を突き刺したマッティア・ザッカーニ、そして、スペイン戦でオウンゴールを献上したものの、守備だけでなく攻撃でも注目を集めたリッカルド・カラフィオーリの4人を除き、苦言が呈された。

 アッズーリを指揮したルチアーノ・スパレッティは、ローマ時代に、一躍ブームとなったゼロトップを編み出した人物で、22/23シーズンにはナポリを33年ぶりの優勝に導いた、イタリアきっての智将だ。昨年8月4日、前回大会でイタリアに優勝をもたらしたロベルト・マンチーニ前監督が、電撃辞任。その後任として、スパレッティが任命されたときには、「これ以上ない後任」と誰もが安堵の声をあげた。しかし、今大会では、”奇策”が出るのではないかとの、期待もあったが、彼がクラブチームで見せてきたスタイルや戦術を代表で見ることは皆無だった。

 ミランの黄金時代を築き、イングランドやロシア代表を指揮した経験も持つ、ファビオ・カペッロは、『ガッゼッタ』のインタビューに答え、スパレッティについて強い憤りを示した。

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