イタリアを「大したことない」と感じるのは当然か
「日本はこういう試合で勝たなきゃいけない」
内田篤人が言うようにイタリア戦は“勝てる試合”だった。
「オレは全然強いとは思わなかった。負ける相手じゃなかった」
今野泰幸のコメントも強がりというわけではなく本心だったと思う。
しかし、結果的に日本は3-4で敗れた。このことは揺るぎない事実である。実際にイタリアはユーロ準優勝国であり、日本よりも格上とされるチームだ。ただ格はあくまでも格であって、ピッチ上のプレーとは必ずしも反映されるわけではない。
「バロテッリとピルロ以外の選手は別に……」
内田の表現は率直である。そうなのだ。「アズーリ」というブランドがつくと予想以上にすごい選手に思えてしまうのだが、イタリア代表はチャンピオンズリーグでもベスト4に1チームも送り込めなかったセリエAの選手を中心に形成されている。
日本には内田を筆頭にチャンピオンズリーグで決勝に2チームを送り込んだブンデスリーガで戦っている選手が何人もいる。普段マッチアップしている選手のレベルからすれば、「そんなに大したことない」と感じるのはある種当然かもしれない。
つまり、セリエAよりも競争力の高いリーグであるブンデスリーガやプレミアリーグでプレーしている選手が多くいる日本は、イタリアに勝つことで自分たちのポテンシャルが高いことを見せつけなければいけなかった。
日本が負けてしまったのは、いつものように決めるべきところを決められなかったから……ではない。攻撃陣はブッフォンの守るゴールから3点をとっている。これ以上ゴールを望むのはブラジルやスペインであっても難しいだろう。
イタリア戦の敗因は明らかに守備陣のミスによるものだ。