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【イタリア視点で日本戦を分析】完璧に崩された右サイド。戦術でも上回ったザックジャパン

3-4と激闘になった日本対イタリア。イタリア視点で見ると、この試合はどう映っただろうか? アズーリ、代表OBベルゴミ、そして長友のコメントから分析する。

text by 神尾光臣 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

追い詰められていたアズーリ

「今日の試合、僕らはとても運がよかった。それでも勝てたのは何故かって? 僕らが4点を取った一方で、彼らはシュート3本がバーに当たっていた。そのシュートが入っていたら日本は僕らより点が取れていた。違いなんて要するにそういうことさ」

 疲弊した表情でこう語っていたDFバルザーリを筆頭に、試合後のミックスゾーンでイタリア代表の面々に笑顔はあまりなかった。日本に2点を先行され、そこから逆転に成功はしたものの、追いつかれるのみならず、辛うじてバーに救われたシーンも多々あった。

「勝つべき内容ではなかった」。ルーズなボール処理をした吉田の隙を突き、オウンゴールに繋がる折り返しを出したジャッケリーニもそう語っていた。

 アズーリは、追いつめられていたのである。中2日という日程の厳しさと、80%とイタリア人には慣れない湿度。

「自分の人生の中で一番大変な試合だった。後半の15分過ぎから、もう200分くらいサッカーしてるんじゃないかと感じるくらいに疲れてきた」とデ・ロッシは語り、実際彼らは3点目を取ってから足が止まっている。

 その状態でも、岡崎の同点弾から4点目を取りに行っていた日本の集中力の隙を突ける狡猾さは残していたが、バーを叩いたシュートの行方次第でどうにでもなる展開だったこともまた確かだ。「日本は1日休めた分だけ有利になった」と、プランデッリ監督は言う。

 だが果たして苦戦の理由、また翻って日本の善戦の理由とは、本当にただイタリアが疲れていただけだったのだろうか?

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