“勝つべきは日本であった”
「内容は良かったが、結果を得られなかった」
「勝ちきれなかったという事実。これこそが日本の限界を示している」
「決して良い試合をやったわけではない」
などなど……。他にも多数、昨日の対イタリアを終えて様々なメディアが、あるいは日本の選手たち自身が同様の論調で述べているのですが、果たして本当にそうなのでしょうか?
例えば「勝ちきれなかったという事実。これこそが日本の限界を示している」との見方に対して、“イタリアの側から見た者の見解”を率直に述べさせてもらえればこうなります。
「仰せの通り、確かに勝てなかったのは事実としても、しかし“勝つべきは日本であった”と一点の曇りもなく明言できる内容だったことこそが最も重視すべき事実なのではないでしょうか」と。
もちろん「タラレバ」はタブーであるとしても、昨日の試合は間違いなく、日本が5-3で勝つべき内容だったのですから。
試合後、MFデロッシは、「もうマジで今夜の日本は“インクレディービレ(アンビリーバブル)”なチームだった!」と脱帽しただけでなく「この自分のキャリアで最高に難しかった試合」とまで述べています。
DFキエッリーニも、まさに疲労困憊の表情とモロに虚ろな目で「この勝利は幸運以外の何ものでもない」と力なく呟き、そして主将ブッフォンは、彼らしく実にキッパリと「勝利すべきは日本だった」と。
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