「インテンシティ=気合い」のある試合
「勝たなければ意味がない」
試合後、香川真司は悔しさを滲ませながら、こう語った。イタリア相手に自分たちのペースで試合を進めることができた。だがその一方、粘り強い守備はできず、簡単に失点を重ねた。
3-4、という壮絶な試合になったコンフェデ第2戦・イタリア戦。日本は前田遼一を1トップに戻し、戦い慣れた4-2-3-1のフォーメーションで挑んだ。
ブラジル戦とは異なり、日本は前からのプレス、前線への飛び出しなどアグレッシブさを取り戻した。イタリアの中盤に厳しく寄せることで高い位置でボールを奪えたため、次々とチャンスを作る。
私の知り合いであるイタリア在住の記者は、ザックが発した「インテンシティ」という言葉を「“気合い”と訳すのが最も的確」と教えてくれたが、まさに「インテンシティ=気合い」のある試合だったと言える。
前半21分、積極性が実を結んだ得点が生まれた。イタリアの左SB、デ・シリオのバックパスを諦めずに追った岡崎をGKブッフォンが倒し、PK。これを本田が落ち着いて決めた。
33分にはショートコーナーからの競り合いで浮いたボールを今野が奪い中央へ。混戦となったところを香川が上手くすり抜け、左足を振りぬくとゴールマウスをとらえた。ここまでは日本のペースで試合を進めることができた。
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