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Jリーグ 4か月前

「今の『形』としてある」鹿島アントラーズ、大卒・濃野公人はなぜゴールを量産できるのか。「大きな要因として…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 編集部 photo by Getty Images

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明治安田J1リーグ第17節、鹿島アントラーズ対横浜F・マリノスが1日に国立競技場で行われ、3-2でホームチームが勝利を収めている。この試合で勝利を引き寄せる逆転ゴールを奪ったのが大卒ルーキーの濃野公人だった。同選手はこれで17戦5発。DFながら、なぜここまでゴールを量産できるのだろうか。(取材・文:元川悦子)

▽著者プロフィール:元川悦子

1967年、長野県生まれ。94年からサッカー取材に携わり、ワールドカップは94年アメリカ大会から2014年ブラジル大会まで6回連続で現地に赴いた。「足で稼ぐ取材」がモットーで、日本代表は練習からコンスタントに追っている。著書に『U-22』(小学館)、『黄金世代』(スキージャーナル)、「いじらない育て方 親とコーチが語る遠藤保仁」(NHK出版)、『僕らがサッカーボーイズだった頃』シリーズ(カンゼン)などがある。

「本当にポポさんもよく言ってますけど…」

鹿島アントラーズ
【写真:Getty Images】

 5月のJ1・6試合を無敗で乗り切り、16試合終了時点で勝ち点32と、首位を走るFC町田ゼルビアに3ポイント差まで迫ってきた鹿島アントラーズ。「本当にポポさん(ランコ・ポポヴィッチ監督)もよく言ってますけど、本当に俺らのやれることは目の前のトレーニング、目の前の1試合でしかない」と鈴木優磨も強調する通り、彼らは1つひとつの試合を大事にして、最終的には頂点を狙っていく構えだ。

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 そんな鹿島にとって、6月1日に対戦した横浜F・マリノスは絶対に倒さなければいけない相手。ご存じの通り、横浜FMは先月にAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝を戦ったばかり。アル・アインに敵地で大敗して準優勝に終わったものの、実力に疑いの余地はない。その彼らに勝てれば、チームとしてもう一段階飛躍できるはず。東京・国立競技場に5万2000人の大観衆が集結する中で、それを実証したかった。

 立ち上がりの鹿島は強度の高い入りができているように感じられた。だが、開始早々の10分にまさかの失点を喫してしまう。

 横浜FMの左FW井上健太がボール奪い、渡辺皓太から天野純につながったところで、関川郁万がカット。安全にクリアしようとしたはずが、渡辺に引っかけられ、左にいた井上に展開された。次の瞬間、井上が思い切りのいいシュートを放つ。これをGK早川友基が弾いたものの、前節・柏レイソル戦でハットトリックを達成したアンデルソン・ロペスに詰められてしまう。相手エースFWに幸先のいい先制点を決められ、鹿島はいきなりの苦境に立たされたのだ。

 そこから横浜FMの攻撃が一気に加速。鹿島の守備組織が崩れそうなピンチもあった。

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