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Jリーグ 11年前

【鼎談】池田弘(アルビレックス新潟会長)×村林裕(前FC東京社長)×広瀬一郎 『クラブ経営のあり方とJリーグの未来』(中編)

節目となる20シーズン目を迎えるJリーグ。未来に向かうためには、これまでの20年間と今のクラブ経営、リーグ運営を検証する必要がある。かつてJリーグ経営諮問委員会委員を務めた広瀬一郎氏、前FC東京社長・村林裕氏、アルビレックス新潟会長・池田弘氏を招き、Jリーグの課題と展望を探った。

text by 編集部 photo by Kenzaburo Matsuoka , editorial staff

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地域密着をしながら世界を目指す意義

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池田弘【写真:編集部】

広瀬「実は過去に日産のアジア戦略にマリノスのアジア戦略を絡めていきませんかっていう、提案をしたことがあるんですよ」

村林「それはいいんじゃないんですか。スポンサーとしてはすごくいいよ」

池田「世界戦略をしているホンダやトヨタが、自分のチームを使って世界戦略を進めていく。そうすると、当然親善試合も含めていろんなことができます。グローバル企業が地域密着という理念の範囲内でいろんな展開をする、これは積極的に行っていいことだと思います。

 一方、新潟のような地域密着のクラブだとそれはあり得ないのかというと、私はあると、絶対あると言いたい。 僕ら地方都市のクラブとしては、J2とJ1を行ったり来たりするだけじゃなくて、ナンバーワンのクラブになりたいという願望があります。それは新潟を世界に発信することだと思っています。そのときに、戦略が見えてくる。だから事業規模がある程度あって戦略を明確に立てれば、グローバルなクラブとして存在して、それはまたどんどん最大化できると思います」

広瀬「どうですか、今のご意見」

村林「いや、何の異論もないですね。僕は最初から世界というのにすごい興味を持っているので、新潟のシンガポール戦略に関しては本当に素晴らしいと思っています。ただ、自分がFC東京にいる間、あまりそのことを口に出さなかったのは、そうは言っても今の足元が大事なので、その足元のことをきちんとやらない限り次へは行けないからです。今FC東京がアジアに向かうのは、僕は戦略上ないと思っています。すべきでないと思っていたから、しませんでした」

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