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これまで数々の実績を残してきた「名将」であっても、新天地で期待されているような成績を残すことは保証されていない。佳境を迎えている2023/24シーズンも様々な理由から多くの監督が苦戦を強いられている。今回は、今季ガッカリな成績に終わった名将6人をピックアップして紹介する(成績は5月13日時点)。
エリック・テン・ハフ(マンチェスター・ユナイテッド)
【写真:Getty Images】
生年月日:1970年2月2日
今季リーグ戦成績:36試合16勝6分14敗(8位)
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今季のマンチェスター・ユナイテッドはプレミアリーグ発足から最悪のシーズンを過ごしている。仮にこのまま順位を上げることができずに8位以下でのフィニッシュとなれば、プレミアリーグにおけるクラブ史上最低の順位となり、すでに喫している14敗はクラブ史上ワーストの数字だ。UEFAチャンピオンズリーグ(CL)では屈辱のグループリーグ最下位となり、UEFAヨーロッパリーグ(EL)にも回ることができなかった。
これだけ不振に陥った全責任がエリック・テン・ハフ監督にあるわけではないが、彼の哲学がなかなか見えてこないのは厳しい状況と言わざるを得ない。プレミアリーグ3位とカラバオ・カップを獲得した昨シーズンの調子が良いときは堅守速攻のスタイルがハマっていた。ところが今シーズンは怪我人が続出したことで、テン・ハフ監督のスタイルに合った選手をあまり起用できておらず、攻守においてチームのコンセプトが見えてこない。
ただ、これは間違いなく怪我人の影響が大きい。特にCBに関しては壊滅状態で、現状は怪我明けのジョニー・エバンスと本職中盤のカゼミーロがファーストチョイスになるほどの緊急事態である。シーズンを通して最も試合に出場したCBが開幕前まで4番手、もしくは5番手的な立ち位置だったハリー・マグワイアであり、指揮官が起用したかった選手たちが軒並みいなかったのは大きな痛手だ。
このような怪我人続出の事態に陥った責任のいくつかはテン・ハフ監督本人にもあり、プレシーズンマッチから強度を上げ過ぎたことも多少なりとも影響しているだろう。まだFAカップ決勝が残っているためタイトル獲得の可能性も残されているが、リーグ優勝争いしているマンチェスター・シティとのコンディションの差は明らかだ。このまま無冠に終わり、欧州カップ戦出場権も獲得できない事態となれば解任となっても不思議ではない。