処分が明けたバルセロナのFWルイス・スアレス【写真:Getty Images】
国際サッカー連盟(FIFA)による処分が明けたバルセロナのFWルイス・スアレス。公式戦出場禁止が言い渡されてからの4ヶ月、彼はどのような心境で過ごしてきたのだろうか。12日、スペイン紙『スポルト』が自伝『My Story: Crossing the Line(未邦訳)』の中身を抜粋しながら伝えている。
W杯でキエッリーニに噛みついてからの4ヶ月間、スアレスはFIFAによる厳しい扱い方が「まるで犯罪者より酷かった」と語っている。また、バルサ選手としてデビューした親善試合のジョアン・ガンペール杯の試合開始前にはルイス・エンリケ監督が「ようやくグァンタナモ収容所から解放された」と発言している。
事件当時、バルサと既に交渉が進んでいたスアレスはパパラッチやサポーターの追跡を避けるため、「3ヶ所から3台の車が発進するプランもあった」と、まるでハリウッドのサスペンス映画の様な光景を過ごしたという。
キエッリーニへの謝罪は遅れてしまったスアレスだが、今は逃げも隠れもしない。「過ちを犯した。僕のせいだ。もう3度目だったから助けが必要だった」と、自身の過ちを認めるも「僕のことは批判しやすい」とも不満を見せた。
極秘に進んだバルサ移籍の夢は最終的に叶ったが、それはリバプールのMFスティーブン・ジェラードの助言に耳を貸したためかもしれない。
スアレス曰く、ジェラードは「リバプールでもう1年活躍しろ、そうしたら来夏はバイエルンやレアル・マドリー、バルサ等がお前を獲得しにくる。そこのどこでもプレーできる才能はある。君はどこにでも行ける」と、アドバイスしたという。
実際、アーセナルはスアレス獲得に乗り出しており、彼自身も興味を示していた。ジェラードの助言がなければ、彼は今頃、ロンドンでプレーしていた可能性もある。
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