“優勝候補”の降格か、初のJ2参戦か
近年、FC東京、ガンバ大阪とジュビロ磐田がJ1でフェアながら予期せぬシーズンを過ごし、J2への降格を経験している。(ジュビロの場合はより複雑な状況だが)
そして、今年はセレッソ大阪が降格への最大の危機に瀕している。シーズン前には優勝候補筆頭に挙げられていたにも関わらず、残り3試合で残留圏内まで4ポイント差をつけられる状況に陥っている。
ピンクを愛する大阪の人々にとって、大きな期待を持って加入したディエゴ・フォルランが見事に逆効果となったこと、J1の真の強豪となるはずが下位で揺れ動くシーズンとなったことはショック以外の何物でもないだろう。
清水エスパルスは、1993年にスタートしたJリーグ創設クラブの1つであり、J2を経験したことのない4クラブの1つだった。(他に鹿島アントラーズ、横浜F・マリノス、名古屋グランパス)
しかし、その誇るべき記録が打ち砕かれる危険性はゼロではない。“ジュビロの隣人”が残留するためには、少なくともあと1勝を挙げなければならないだろう。
全ては、横浜F・マリノスに0-1で敗戦を喫したことで失われたかのように思えた。この結果は、ボトム3に落ちた大榎克己監督とその選手たちが守りに徹するのか、攻撃に出るのか、戦う方法を見つけられていないことを示唆しているかのようだった。
そして、大榎監督は試合後の記者会見で緊張のあまり何の変哲もない回答を繰り返し、混乱して今にも泣き出しそうな様子だった。
しかし、その4日後に行われたアルビレックス新潟戦ではドラマチックな勝利を挙げて降格圏から脱出。その週末のサンフレッチェ広島戦では勝利すれば“グレートエスケープ”となるはずだったが、1-3で敗戦。
それでも翌週の川崎フロンターレ戦では、途中出場した村田和哉がアディショナルタイムに決めた劇的ゴールで激戦に勝利。再び残留圏内に浮上した。