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香川真司 10年前

久々勝利、価値ある1勝。香川が語る“ドルトムントらしさ”とラッキーゴール生んだプレッシング

暫定ながら最下位に沈んでいたドルトムントだったが、9日のボルシアMG戦で久々の勝利をあげた。ゴールこそオウンゴール一つだったが、そこに見られたのはドルトムントらしさだった。

text by 本田千尋 photo by Getty Images

ボルシアMGを封じたプレッシング

久々勝利、価値ある1勝。香川が語る“ドルトムントらしさ”とラッキーゴール生んだプレッシング
香川真司はトップ下として先発出場【写真:Getty Images】

 シーズンを終えた後で、最も価値のある1勝として振り返られるのかもしれない。

 2014年11月9日、ブンデスリーガ第11節、ドルトムントはホームにボルシアMGを迎える。試合開始前には、暫定的にではあったが、ドルトムントは18位と最下位に沈んでいた。後が無かった。

【GK】バイデンフェラー、【DF】右SBピシュチェク、右CBスボティッチ、左CBソクラティス、左SBドゥルム、【MF】ボランチにベンダーとケール、2列目は右からムヒタリヤン、香川真司、ロイス、【FW】オバメヤン。

 香川はトップ下として先発出場である。また胃腸炎での欠場の可能性が報じられていた、バイデンフェラー、ロイスの両者も結局のところ先発での出場となった。

 前半を通してドルトムントは、高い集中を持った慎重な姿勢でゲームに臨んだ。少しおっかなびっくりのところもあったが、それは勝利への執念とも言い換えることが出来たかもしれない。

 試合後に香川が「上手くプレッシングがハマっていた部分があった」と振り返るように、ドルトムントは、ボルシアMGの得意とするサイドを中心とした速攻を封じることに成功する。ボルシアMGは単調とも言えるボール回しを強いられた。

 8分、香川がプレスを仕掛けたノルドヴァイトの、ヤンチュケへのパスをムヒタリヤンがカットしてショートカウンターを仕掛ける。右サイドを突破したムヒタリヤンの折り返しを、ロイスがダイレクトでシュートを放つ。ボールは右のバーを叩いた。

 21分には、自陣ペナルティエリア前で、ノルドヴァイトのラファエルとのワンツーをスボティッチがカットして、ロイスを中心としたロングカウンターを繰り出す。

 香川が「このチームの良さでもあるカウンター、ショートカウンターがハマっていた部分もたくさんあった」と振り返ったように、ボールを奪った時の速攻にドルトムントらしさが垣間見えた。

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