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本田圭佑 10年前

「プレイが読まれている」。曲げられた本田の発言、実際は指揮官への信頼を明言。サンプ戦勝利で地元紙黙らせるか

3試合で2分1敗と勝利に見放されているミラン。その間、無得点と結果の出ていない本田圭佑は、会見でのコメントを真意とは外れた形で伝えられた。サンプドリア戦で勝利を手にして地元メディアを黙らせることができるだろうか。

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

「心配はしていない。新しいプロジェクトは始まったばかり」

「プレイが読まれている」。曲げられた本田の発言、実際は指揮官への信頼を明言。サンプ戦勝利で地元紙黙らせるか
4日、ミラン基金とスポンサーの共同事業発表会の席で、本田は見事にイタリア語での質疑応答をこなしてみせた【写真:Getty Images】

「2人とも好き。2人ともいい選手で、2人ともリスペクトを置いている。一緒にプレイできて嬉しい。僕は何も心配していないし、(彼らに合わせる)準備はできている」。

 4日、ミラン基金とスポンサーの共同事業発表会の席で、本田は見事にイタリア語での質疑応答をこなしてみせた。

「僕自身は特に変わったつもりはなく、昨シーズンよりいい成績を残そうと頑張っていただけ。ただインザーギ監督や選手たちが助けてくれた」とも語っていたが、周囲の理解とリスペクトを得るためにどれだけの努力を払ってきたかはよく伝わった。約50名ほどの記者が集ったミランオフィス内の会見場は温かな拍手に包まれていた

 ところが翌日、地元メディアは本田の発言の別の部分に喰いついた。最近3試合で勝ち点に見放された原因にきかれた際、「2つ理由がある。日程が厳しくフィジカルコンディションが良くなかったということと、自分たちのサッカーが研究されてきているということ」と彼は答えた。

 地元紙はそこをクローズアップし「本田の警告。自分たちは疲れて、プレイが読まれている(コリエレ・デッロ・スポルト見出し)」というノリで伝えたのである。

 本人は「だけど僕自身は心配はしていない。だいいち新しいプロジェクトは始まったばかり」とも付け加えていたから、別にインザーギ監督の批判をしていたわけではないだろう。ただその部分はばっさり切られ、ミランに問題があるという部分ばかりが強調される。

「本田はああ言っていたが、相手に研究されているという実感はあるのか」

 7日の記者会見でも、インザーギ監督に地元記者からそんな質問が飛んだ。

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