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サッカーU-23日本代表、細谷真大は心配だ…。またゴールは奪えず。揺らぐ絶対的エースの立場【U-23アジアカップ】

text by 編集部 photo by 2024 Asian Football Confederation(AFC)

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U-23日本代表の細谷真大
【写真:2024 Asian Football Confederation(AFC)】



細谷真大にゴールが生まれない…

 サッカーU-23日本代表は現地時間19日、AFC U-23アジアカップカタール2024・グループリーグB組第2節でU-23UAE代表と対戦し、木村誠二と川﨑颯太の得点で2-0の完勝を収めた。この結果、1試合を残して決勝トーナメントに駒を進めることが決定した。


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 初戦のU-23中国代表戦を長い時間10人で戦い、体力的にかなり消耗していた日本は、UAE戦で先発メンバー7人を変更。そうした中でもクオリティーを大きく落とすことなく、中東の曲者をほとんど寄せ付けなかった。まさに完勝と言っていい内容で、同時に選手層の厚さも証明する結果となっている。

 しかし、課題がなかったわけではない。それは決定力不足だ。この日の日本は合計24本ものシュートを放ったが、枠内に飛んだのは7本であり、ゴールに結びついたのは2本に留まっている。誰の目にも明らかなビッグチャンスもなかったわけではないため、2得点という数字が物足りなく感じるのは自然だ。

 とくに心配だったのが、この世代の絶対的エースである細谷真大のパフォーマンスだ。74分から出場した同選手は2度の決定機に絡んだが、ストライカーとしてはいただけない結果に終わっている。

 1本目のチャンスは85分。敵陣深くをえぐった松木玖生からクロスが入り、ゴール前フリーの状態でこれに反応したが、シュートは枠を外れた。確かに松木のボールはやや高かったかもしれないが、しっかりとミートさせたかった。

 2本目のチャンスはその2分後。左サイドの佐藤恵允からゴール前に鋭いグラウンダーのクロスが入り、細谷がこれに反応。最後は滑り込んでボールに合わせようとしたが、またもやミートできず、相手ボールとなった。佐藤がダイレクトでクロスを出すのが予想外だったか、細谷がゴール前に入るタイミングが一瞬遅れており、少し早く準備できていれば、得点につながっていたかもしれない。

 細谷は所属する柏レイソルでも今季は未だゴールを奪うことができておらず、FWとして“ノっている”とは言い難いだろう。初戦の中国戦は守勢に回る時間が長かったため、UAE戦は出場時間が限られたため仕方ない部分はあるが、決定力以外にも、それまでの細谷にあった良い意味での強引さや縦への迫力がここまでほとんど見られないのは、今後に向け不安だ。今のところは、藤尾翔太の方がファーストチョイスに相応しいと言わざるを得ないだろう。

 もちろん、UAE戦では松木も佐藤も決定機を逃しており、細谷にだけ得点不足の責任があるわけではない。また、そもそも決定力というのはその時の状態や運にも左右されるもので、能力の高さが常に反映されるわけではない。しかし、それらを踏まえても、パリ五輪世代のエースとして期待されているだけに、彼の今の状態は受け入れ難いものとなっている。

 当然ながら、まだ大会が終わったわけではない。次には宿敵・韓国との一戦が控えている。ここで復調の兆しとなるゴールを決めてほしいところだ。

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【了】

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