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Jリーグ 10年前

川崎F 、V戦線脱落。得点演出も致命的ミスの大島「技術や判断を見つめ直す」。ブレない信念の下、真の強者を目指す

優勝争いに加わりながら大事なところで勝ちきれない川崎フロンターレ。この日の清水エスパルス戦も後半終盤に失点を喫して逆転負け。失点のきっかけを作った川崎の司令塔・大島僚太は、誰よりも責任を感じている。

text by 青木務 photo by Getty Images

優勝争いから脱落する痛すぎる敗戦

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失点のきっかけとなってしまった大島僚太【写真:Getty Images】

 試合後、サポーターからブーイングが起きた。

 前節の敗戦を払拭するかのように、川崎フロンターレは相手ゴールへ迫った。立ち上がりはディフェンスラインの裏のスペースを狙い、わずかにオフサイドとなったが、6分には大島僚太のパスに大久保嘉人が抜け出す場面も作った。

 中村憲剛のCKを福森晃斗が頭で合わせて先制点を奪う。一時は追いつかれるも、小林悠の得点で前半のうちに突き放した。

 絶え間ないパス&レシーブで相手の隙を伺い、決定的な場面を作り出す。前半は川崎がやりたいサッカーを実践していた。

 ところが後半、再び同点とされてしまう。川崎はその後、中村が負傷交代したこともあって攻撃の迫力が減退。運動量も落ち、好守の切り替えも遅れる。すると90分、中盤でボールを奪われ速攻を食らうと、持ち込んだ村田和哉に値千金のゴールを決められ万事休す。土壇場で試合をひっくり返された。

 ボールを保持し、相手ゴール前に迫るシーンを作りながら敗れた川崎。この日の清水のパフォーマンスも素晴らしかったとはいえ、川崎としては痛すぎる敗戦となった。

 人一倍悔しい思いをしているのは、大島だろう。

「自分自身のミスでチームが負けてしまったので、申し訳ないです」

 2-2で迎えた90分、ピッチ中央でパスを受けると迷わず前を向いた。

「点を取らないといけない」という思いが、タッチをわずかに狂わせたのかもしれない。対峙する相手をかわそうとしたところをカットされると、これが清水の決勝ゴールに繋がってしまった。

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