シーズン序盤は調子の出なかったレアル・マドリーだが、リーガ・エスパニョーラで首位に立つなど“銀河系”の本領を発揮し始めている。また、華麗なサッカーで世界を魅了することも多く、歴史最高とも謳われたグアルディオラ時代のバルセロナと比較する声も少なくない。実際にスペイン紙『アス』が行ったアンケート調査によると7割が同レベルに達していると考えている。
25日のリーガ第9節で、バルサを3-1と圧倒した後、MFシャビは「マドリーはカウンターを基に生きている」と実に彼らしい発言をした。
しかし実際のところ、『アス』が記録した試合のデータによればマドリーのポゼッション率は42.4%、ルイス・エンリケ率いるチームは57.6%と、近年ほどの差はない。DFペペがクラシコ後に語ったように、後半では本拠地サンチャゴ・ベルナベウの観客が「オーレ」と叫んでいた場面も度々見られた。
アンチェロッティ監督は、モウリーニョが極めた高速カウンターを生かした縦攻撃を忘れず、テクニシャンかつ守備意識も高いMFを4人集めた。巧みなパス回しでゲームの支配も、後ろに固まる相手チームの守備をこじ開けることも可能にした。
1日のリーガ第10節、グラナダを0-4で粉砕後、MFモドリッチは「我々はレアル・マドリーだ、誰とも比べられたくない」と、グアルディオラが2008年に築いた黄金時代のバルサとの比較を却下した。
しかし、世界中の誰をも魅了したあのサッカーはマドリディスタの心にも深く刻まれており、現時点ではスペイン紙『アス』のアンケートに投票した7割近くが既にあの夢のチームのレベルに達していると考えている。
果たして、名実ともにペップ・バルサを超えることができるだろうか。現時点で言えるのは可能性がある、ということだけである。
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