サウジアラビアの首都リヤドでのACL決勝2ndレグを控えたウェスタン・シドニー・ワンダラーズ。ACLのアウェイゲームでアジア中様々な国に駆けつけきた熱狂的なサポーターがリヤドへは14人しか行くことができないと、英紙『ガーディアン』など複数メディアが28日付で報じている。
記事によれば理由は「ビザ取得の難しさ」だそうで、14人のうち13人が男性、1人が女性とのことだ。
サウジアラビアが国外チームのサポーターの女性に許可を出し始めたのは昨年からで、配偶者などの身近な男性が一緒に入国しなければならないが、今回リヤドへ向かう1人の女性サポーターは父親と一緒に入国するという。
また、オーストラリア在住のウェスタン・シドニーサポーターに対して独自に取材をした結果、さまざまな理由で渡航を断念したサポーターがいた。
ジョシュア・アレクサンダーさんは「僕のパスポートにはイスラエルの入国スタンプが押されていてサウジアラビアのビザを取得できなかった。ユダヤ人だからというのもあるけど」と語る。
ユダヤ人やイスラエルの入国スタンプがある人はイスラム諸国への入国ができない場合が多いが、実はウェスタン・シドニーのポール・レドラー会長もユダヤ人だ。こちらに関してはリヤドへ渡航するかについてコメントは発表されていない。
ジョナサン・ガナリスさんは「僕の体にはタトゥーがあるから行けないんだ。タトゥーはリヤドであまりよく思われない」と話す。他にもサウジアラビアでは服装に関して厳しい決まりがあり、女性は全身を覆わなければならなかったり、男性も半袖シャツやハーフパンツが処罰の対象になる。
「UAEのアル・アインが決勝の対戦相手だったら大勢の友達と一緒に現地まで行けたのに」と嘆くサポーターも多かったが、サウジアラビアに決まってしまった以上は諦めるしかない。
ウェスタン・シドニー・ワンダラーズは、25日にホームで行われた1stレグを1-0で制している。6万7000人収容のアウェイスタジアムに乗り込む14人の勇者たちはクラブ創設3年目でのACL制覇という偉大な歴史の目撃者となれるだろうか。
運命の2ndレグは、アル・ヒラルの本拠地キング・ファハド国際スタジアムで日本時間11月1日25時50分(2日1時50分)キックオフ予定となっている。
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