長谷部が出場停止のイラク戦
「すべてを高いレベルでやらないといけないと思っている。攻撃も守備も非常に重要な役割のあるポジション」
ザッケローニ監督と共に前日会見に出席した遠藤は、ボランチの役割についてこう回答した。ザッケローニ監督が“チームの心臓”と表現するボランチはまさしくそういうポジションで、攻守において求められる何かが欠けてもいけない。それこそ“固定的”と言われてきたザックジャパンの中でも、主力以外の選手に出場機会が少なかった要因だ。
言いかえればザッケローニ監督は長谷部と遠藤の2人に厚い信頼を寄せているのであり、キャプテンの長谷部が出場停止となる今回、事実上のキャプテン代理として遠藤を記者会見に同席させたのも「一番自分に年齢が近いから」と笑顔で語った理由だけではないはずだ。
ただし、残り1年でチームを前進させ、スケールアップを図るためには、“チームの心臓”も強化していく必要がある。ザッケローニ監督は「コンフェデまでを現代表の区切り」としているが、すでに23人のメンバーに入っている選手にはイラク戦からアピールしていくことができる。
11日のイラク戦はキャプテンの長谷部が出場停止。ゲームキャプテンを務めると予想される遠藤にしても、これまでの連戦とドーハの暑さ、試合後のブラジルへの移動などを考えると、90分間はプレーしない可能性もある。他の選手に出場チャンスが出てくるのは必然だ。
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