徐々に状態は上向きも結果を残せず
ドルトムントは強い。試合後に清武弘嗣は何度も、そう口にした。
2014年10月25日、ブンデスリーガ第9節、ドルトムントはホームにハノーファーを迎え撃つ。ブンデスリーガでドルトムントは3連敗中という状況だった。
ドルトムントの先発メンバーは次のとおり。布陣は4-2-3-1である。
【GK】バイデンフェラー、【DF】右SBピシュチェク、右CBスボティッチ、左CBフンメルス、左SBドゥルム、【MF】ボランチにベンダーとギュンドアン、2列目は右からムヒタリヤン、オバメヤン、ロイス、【FW】ラモス。
香川真司はベンチからのスタートとなった。
まず前半を通して主導権を握ったのは、ドルトムントだった。ハノーファーの右SHブリアンにボールが入れば、ドゥルム、ロイスが激しくプレスを掛けてボールを奪いにいく。
前の4人は流動的にポジションを入れ替えながら、相手のディフェンスラインとボランチの間のスペースにポイントを作って攻撃を仕掛けようとした。レヴァンドフスキが抜けたドルトムントは、特定のCFにボールを収めるのではなく、中盤からの素早い繋ぎで相手を崩すサッカーを目指しているようだ。
特にラモスはその前線から少し下がった位置で、33分、37分に見られたように、足や頭で味方に繋げるようになってきている。
またギュンドアンの状態は確実に上向いているようだ。15分のボールキープには、観衆から拍手が起こった。少しずつではあるが、ドルトムントに明るい材料も見受けられるようになってきてはいる。
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