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Jリーグ 10年前

FC東京に3戦ぶり勝利をもたらした武藤、果敢な突破で攻撃を牽引。ブラジル戦で痛感した課題も向上

2戦続けて0-1の完封負けを喫していたFC東京。第29節サンフレッチェ広島戦では2-1と3戦ぶりの勝利を挙げた。今やエースと呼ばれるまでになった武藤嘉紀は、相手のマークも厳しくなる中で決勝ゴール。自らの得点でチームに勝ち点3をもたらした。

text by 青木務 photo by Getty Images

相手のマークが厳しくなった

FC東京に3戦ぶり勝利をもたらした武藤、果敢な突破で攻撃を牽引。ブラジル戦で痛感した課題も向上
武藤嘉紀はチャンスを迎えながらも…【写真:Getty Images】

 連敗したこの2試合、武藤嘉紀はチャンスを迎えながらも得点を奪うことができなかった。ルーキーシーズンで堂々たる結果を残してきたが、最近は相手からも警戒されている。

 慶應大学に在籍したままFC東京でデビューしたことが話題となったが、9月にはハビエル・アギーレ監督率いる日本代表の初陣に招集されるなど、結果を残すことで自らの価値を高めていった。

 ウルグアイ戦で代表デビューを果たすと、積極的な仕掛けから惜しいシュートを放つなど見せ場を作る。そして、ベネズエラ戦では記念すべき初ゴール。相手のチャージを受けるも倒れることなく前進すると、そのまま持ち込み左足を一閃。思い切りのいい突破から得点を奪ってみせた。

 今やクラブでもチームの結果を左右する存在になった。だからこそ相手のマークも厳しくなる。武藤が更に成長していく上で、避けては通れない道だ。

「その中で自分の良さを出すことによって真価も問われると思う」

 そう話す武藤はこの日、連戦の疲れを感じさせないプレーを見せた。チームがカウンターを仕掛ける度に鋭い出足でマークを外してパスを呼び込む。武藤の突破からチャンスになる場面もあったが、広島の守備も堅かった。

 武藤がフィニッシュを意識したドリブルを見せると、広島は複数で寄せることで対応した。

 武藤は試合の中での判断力を課題として挙げている。それをより意識するようになったのは、0-4で敗れたブラジル戦の体験からだ。

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