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日本代表 10年前

U-19日本代表、4大会連続アジア敗退で示された育成の課題。勝つため、点を取るための「イメージの共有」

U-19アジア選手権準々決勝で敗退し、4大会連続でU-20W杯出場権を逃した日本。準決勝に進出し、世界への切符を手にした4カ国は日本に欠けていた重要な要素を備えていた。

text by 河治良幸 photo by Getty Images

ともに好ゲームだった準決勝の2試合

U-19日本代表、4大会連続アジア敗退で示された育成の課題。勝つため、点を取るための「イメージの共有」
組織的にハードワークする北朝鮮代表【写真:Getty Images】

 U-20W杯の予選を兼ねるU-19アジア選手権は世界行きを決めた4チームがヤンゴンに集結し、準決勝の2試合が行われた。

 開催国ミャンマー、ウズベキスタン、カタール、そして日本をPK戦の末に退けた北朝鮮という顔ぶれは筆者にとっても予想外だが、目の前で展開された2つの試合は全く異なる内容ながら、スタジアムに足を運んで観るに値する好ゲームとなった。

 第1試合は前回のU-20W杯でベスト8に躍進し、昨年のU-17W杯でベスト16に進出したメンバーを擁するウズベキスタンを相手に、北朝鮮がGKチャ・ジョンフンの神懸かり的な活躍も手伝い、全員守備でウズベキスタンの攻勢を防ぐと、鮮やかなカウンターとFKからの豪快なゴールなどで、終わってみれば5得点をあげて強豪を粉砕した。

 一糸乱れない守備組織で個の力を封じ、攻撃に転じれば日本戦では見られなかった迫力ある速攻でスピードに難のあるウズベキスタンのDFラインを突破。アン・イェグン監督も「選手はリフレッシュしていた」と語る様に、基本スタイルは日本戦と変わらないものの、より攻守に渡り、組織的にハードワークする本来の北朝鮮をこの試合で目にすることができた。

 両者とも大目標はU-20W杯の出場権が与えられるベスト4だったはずだが、そこからさらに上を目指す推進力で北朝鮮が勝っていた様だ。

 ウズベキスタンが序盤のチャンスから1点でも取れていれば、試合展開は違うものになっていたかもしれないが、序盤にやや不運な失点をした後で、チームとして逆境を跳ね返す意欲、統一感はウズベキスタンから失われてしまったのかもしれない。

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