FIFAランク92位のワースト記録更新の可能性も
「世代交代」の宿願成就を託されて昨年10月に就任したアンジ・ポスタコグルー監督の下、オーストラリア代表が予想もしていなかったスランプにあえいでいる。
15日(豪州時間)、ドーハで行われたカタール戦に良いところなく0-1で敗れたサッカルーズは、11日(同)のUAE戦のスコアレス・ドローと合わせて10月の中東での2連戦を1分1敗で終えた。
これで、W杯後の成績は1勝1分2敗、昨年11月のポスタコグルー体制になってからの通算戦績は11試合で2勝2分7敗、勝率.182と実に勝率2割を切る体たらくだ。
この結果を受けて、最新のFIFAランキング(9月18日発表)で84位まで下がったランキングの更なる降下は避けられない。10月23日に発表が予定される次回ランキングでは、2000年に記録した92位のワースト記録の不名誉な更新の可能性すら高まっている。
この現状には、W杯の惨敗直後もポスタコグルー監督を擁護する論調がほとんどだった豪州メディアの態度にも、少なからず変化が見られるようになった。
その一例が、筆者が手に取ったカタール戦の翌朝のクーリエ・メール紙のコラム。「過去1試合以上指揮を執った全てのサッカルーズの監督で、ポスタコグルー監督(の勝率)を下回るのは、79年から81年に掛けて18試合を指揮して3勝しかできなかったドイツ人監督ルディ・グーテンドルフの.167だけ」と、過去のデータを掲示して勝てないサッカルーズの現状に警鐘を鳴らした。
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