エース南野がPK失敗。U-20W杯出場ならず
1-1の同点のまま延長戦を終え迎えたPK戦。先攻の北朝鮮は5人目のヨ・ソルソンがゴロで流し込むと、日本のキッカー南野拓実が左方向に蹴ったボールは横っ飛びしたGKチャ・チョンフンに弾かれた。この瞬間、日本は4大会連続でU-20W杯を逃す事態となった。
後半38分に一度、同点に追いつくPKを決めていた南野にとって、非常に難しいシチュエーションだったことは間違いない。「自分が決めたら勝っていたと思うし、すごく申し訳ない」とエースは厳しい表情で語ったが、90分間、さらには120分間で決着を付けられなかったのはチームの問題だ。
鈴木政一監督は「試合の結果については全て私の責任です。120分間、選手たちはしっかりボールを追いかけて、奪って、攻撃し続けたと思います」と冒頭に語り、さらに延長戦で北朝鮮のGKが何度も倒れ込んだことに関して「あれだけ時間が止まっている中でロスタイムが2分というのは、自分には信じられない」と付け加えた。
北朝鮮のラフプレーや露骨な時間稼ぎは観ている側もイライラさせるもので、ピッチの選手たちはかなりのストレスを感じ、リズムを狂わされたはずだが、休養が1日少ない相手に対して、そういうシチュエーションに持ち込まれてしまったことは力不足というしかない。
「やっぱり決定力という部分でラストパス、フィニッシュの精度はもっとやっていかないと、日本全体がレベルアップできない」
という鈴木監督は日本サッカーの現状を端的に物語るが、そういった事情を分かった上で、何が何でも世界行きの切符を勝ち取らなければいけない試合だった。振り返ればセットプレーから2回のシュートがポストに嫌われるなど、得点チャンスは確かに何度もあった。