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今夏に日本を賑わせるニュースが飛び込んできた。かつて横浜F・マリノスで指揮を執り、セルティックでは多くの日本人選手を指導したアンジェ・ポステコグルーが今年6月にプレミアリーグの名門トッテナムの新監督に就任した。就任からおよそ半年、彼のこれまでのノースロンドンでの歩みを振り返る。【コラム前編】(文:安洋一郎)
いい意味で期待を裏切ったトッテナム
【写真:Getty Images】
今季のトッテナムは大きく“賭け”に出た。
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選手としても、監督としても欧州5大リーグでの経験がないアンジェ・ポステコグルーを新指揮官として招聘したのだ。
この人事は近年のトッテナムを見ると極めて異例だと言える。マウリシオ・ポチェッティーノ(現チェルシー監督)のもとでUEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝進出を果たして以降、立て続けにビッグタイトルの獲得経験がある実績十分な監督を招いていた。
オーナーのダニエル・レヴィからすると、「2007/08シーズンのリーグカップ以来のタイトルまであと少し」という状況を加味しての大物監督の招聘だったのだろうが、結果は失敗に終わった。
この失敗はタイトルを獲得できなかった以外にもダメージは大きかった。ジョゼ・モウリーニョには「キャリアの中で、唯一深い愛情を抱かないクラブはトッテナムだ」、アントニオ・コンテには「このオーナーで20年やってきて、何も勝てていない」と、バッサリと言い捨てられたのだ。
今年の3月に起きた“コンテショック”から立ち直ることができなかったノースロンドンの名門は、14シーズンぶりに欧州カップ戦の出場権を逃す結果に終わっている。
この状況で白羽の矢が立ったのが、セルティックでリーグ2連覇を達成していた58歳のオーストラリア人だった。6月6日にトッテナムと4年契約を結んだ。