Jリーグでも日本人選手の得点は少ない
「決定力不足」。
もはや日本サッカーに未来永劫つきまとうであろう言葉であり、現代における生活習慣病のように、サッカーというスポーツが存在する限り一生付き合っていかねばならない問題だろう。
ビッグチャンスを決めきれずに終盤までもつれ込み、相手のカウンター一発で勝ち星を逃す。そんな場面は、国内外を問わず、多くのサッカーシーンで目撃することができる。
「日本人には決定力がない」と言われて久しい。Jリーグの歴代得点王を眺めると、昨季と今季は日本人が奮闘しているものの、そこにはケネディ、マルキーニョス、ジュニーニョ、ワシントン、マグノ・アウベス、アラウージョ、等々、外国人選手の名前がずらりと並ぶ。
ベスト5にすら日本人が入れないシーズンもあり、12年の佐藤寿人、09年、10年に前田遼一が連続受賞してからは02年の高原直泰まで遡らなければならない。欧州に目を向けても、主要リーグの日本人最多得点記録を持つのは中盤の選手である香川真司だ。FWとして2桁ゴールを記録したのは高原直泰、ハーフナー・マイクの2名のみ。
近代サッカーの発展によって求められる役割が変化しているとはいえ、やはりFWの得点が少ないというのは「決定力不足」に直結していると言わざるを得ない。では、日本人に決定力がない具体的な理由は何なのか? 他の決定力ある選手たちとの違いはどこにあるのか?
その原因を突き止めるため、私は日本人と世界の選手との比較を行った。