自分にプレッシャーを掛けてしまう「代表病」
ザッケローニ監督に率いられた日本代表がW杯出場を決めた。
今後は、イラク代表戦、コンフェデレーションズカップが控えているが、7月の東アジア選手権は多くの主力選手を招集することができないだろう。代わりにこれまでテストされてこなかった若手選手たちが呼ばれることになると予想される。
ザッケローニ監督がどういう選手を呼び、彼らがブラジル大会にどう絡んでくるのかを想像するのは楽しい。
代表チームに揃うレベルの高い選手たちに刺激を受け、「もっとやってやろう」「さらに上手くなってやろう」と意識が高まり、細かな部分にまで気を配ることでプレーの精度をあげ、選手としてさらに成長を遂げていくことを期待したい。
しかし同時に、過度のプレッシャーを自分に与えすぎてしまい、うまくやろうとする意識が逆にプレーの精度を下げてしまうこともよくある。いわゆる「代表病」である。
これまでも、成長曲線が上昇カーブを描いていた選手が、日本代表に選出された辺りからフォーマンスを落とし、それまでのプレーが見る影もなく消え去ってしまうのは残念なことだ。
【次ページ】増田誓志や田代有三の苦悩